心に届ける

  • 作成日:2018.03.16

作家のエージェント業は欧米の先進国では一般的なものだが、日本では存在しなかった。

出版流通が優れている日本ではあるが、インターネットの登場で新しい発信の形に対応できる作家エージェントが必要になってくると話す。

佐渡島 庸平

株式会社コルク 代表取締役社長

2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部に所属。
2012年に講談社を退社し、作家のエージェント会社、コルクを設立

作家のエージェント業

作家のエージェント業は海外では一般的だが日本ではあまりなじみがない。
かつては、作家や漫画家などは編集者と二人三脚で作品を作るイメージであったが、インターネットの登場で状況は変わりつつあるという。

新しいメディアに対する対応なども含め、時代が変わりつつある今、作家のエージェント業は価値をもとはじめるのだと、佐渡島氏は語る。

しかし、作家のエージェント業とは具体的に何を行うかあまりピンとこない人もいるだろう。

例えば、作家と出版社の契約などの場面で、エージェントは活躍する。
基本的に作家は個人であり、出版社は企業だ。

どちらかと言えば、作家のほうが、立場が弱くなる傾向にあるが、そこで作家側に立ってサポートしてくれるのがエージェントだ。

有名編集者の側面

もともと文学の研究者を志していた佐渡島氏。
毎日一冊の本と一本の映画を見ることを自分に課して、多くの作品に触れてきた。

本当は社会に出たくなかったというが、紆余曲折の末、講談社の面接を受けて内定をもらい、そのまま入社することに決めた。

佐渡島氏と言えば、有名な漫画や小説の編集を手掛けてきたことでも知られる。
いくつか例を挙げると

『バガボンド』(井上雄彦)
『ドラゴン桜』(三田紀房)
『働きマン』(安野モヨコ)
『宇宙兄弟』(小山宙哉)
『モダンタイムス』(伊坂幸太郎)
『16歳の教科書』

などがある。

全てを知らなくてもどれか一つは誰でも知っていそうなラインナップだ。
特に『ドラゴン桜』は受験をテーマにした漫画だが、ヒット時には、その中で紹介される勉強法が話題になる。

その時、東大出身の佐渡島氏が勉強法について取材し、作者の三田氏に提供したモノであるが、そのために原作者みたいな扱いを受けたことに対して不本意だったと話す。

あくまで自分は何も作り出さない仕事であり、漫画がヒットしたのは作者の加工の仕方がよかったからだときちんと世の中に伝えたいという。

成功例を提示したい

日本ではあまりなじみがないビジネスだが、成功例を提示したいと語る。
作家のエージェント業が、ビジネスとして成立することが証明されれば、日本に新しい産業を一つ作ることができるという。

優秀な編集者を育てながら、作家と一緒になって新しい「遊び」を開拓していきたいと話す。

こうして起業した佐渡島氏だが、転機に直面したら悩まずに、決断して行動に移したほうが良いという。

それは決して、昨今でいうビジネスのスピード感や拙速などではなく、もっと深い意味で用いられる。

生きていくうえで最も足りないのは「時間」だというが、悩むことはそれを浪費することだという。

参照:https://www.kandc.com/turning-point/v015/
参照:https://corkagency.com/company