虫歯について

  • 作成日:2017.06.01
  • 更新日:2017.05.31
健康

虫歯は放置することで多くの悪影響を身体に与えます。また、悪化するほどに治療費もかかってきます。しかし、虫歯を予防する方法があります。身体のため、そして、経済的にも積極的に虫歯予防をしていきましょう。ここでは、虫歯についてまとめています。

虫歯対策の歯磨き粉を見てみる

スポンサーリンク

虫歯の原因

36165_1

虫歯はどうして起こるのでしょうか。実は虫歯の発生には、3つの要素があり、そのどれかひとつでも欠けても虫歯は発生しなくなります。

1、細菌

細菌とは、虫歯菌のことです。ミュータンス菌やラクトバチルス菌が代表的です。

2、基質(きしつ)

基質とは、食べ物のことです。甘いものを食べると虫歯になりやすくなるという話を耳にしたことありませんか? 虫歯菌は、人間が食べたものに含まれる糖分や炭水化物などを代謝し利用することで、増えていきます。その過程で、虫歯菌は、糖分から乳酸を産生します。

糖分とは、ショ糖、ブドウ糖、果糖などのことで、これがいわゆる『甘いもの』にあたります。甘いものを食べると、より乳酸を産生しやすくなります。甘いものを食べると虫歯になると言われる由縁はこれです。

3、宿主(しゅくしゅ)

宿主とは、人間のことですが、虫歯については特に歯や唾液を指します。歯の表面には溝がありますが、この溝が深いと食べ物が挟まりやすくなるので、虫歯になりやすくなります。

生えて間もない歯は、表面が弱いので虫歯菌の産生する乳酸により容易に溶かされてしまいます。また、歯並びが整っていないと、歯磨きがしにくくなるので、磨き残しが発生しやすくなります。

唾液には、虫歯菌が産生した乳酸により酸性になったお口の中の環境を中性に戻す働きや、食べ物や細菌を洗い流す作用があります。それだけなく、乳酸により溶かされた歯の表面の状態を修復する機能もあります。唾液の量や流れも虫歯の発生に大きく影響してきます。

このように、虫歯の原因はひとつだけではありません。3つの要素がそれぞれに虫歯の発生に関与しているのです。

虫歯菌

虫歯が発生する原因にまつわる話で、『虫歯菌』という細菌についてお聞きになったことありませんか? 虫歯は、虫歯菌が産生する物質が、歯の表面を溶かして穴をあけることで起こる病気です。この虫歯菌は、一種類だけではなく、何種類かあります。

その代表格は、ストレプトコッカス・ミュータンスという細菌です。ミュータンス菌ともよばれます。また、ラクトバチラス・サリバリスやラクトバチラス・カゼイという細菌もあり、ラクトバチラス菌とよばれています。ラクトバチラス菌は、乳酸菌としても知られています。

ミュータンス菌について

ミュータンス菌は、歯の表面に付着し、繁殖している細菌です。虫歯の発生にもっとも関与しているといわれています。ミュータンス菌の特徴は、歯の表面に付着する能力が極めて高く、糖分を分解して乳酸という酸性物質を産生し歯を溶かす能力もまた高いという点にあります。

ラクトバチラス菌について

一方、ラクトバチラス菌は、ミュータンス菌ほどに歯の表面に付着する能力はないのですが、ミュータンス菌により作られた虫歯の穴からは、たくさん見つかっているので、虫歯の穴を拡大させる能力が高いといわれています。

虫歯菌は、もともと持っている持っているものではありません。人間は、母親の胎内にいるときは無菌状態にあります。今、身体の中にいるさまざまな細菌は、生まれた後に感染し、獲得したものです。虫歯菌も同様です。

虫歯はうつるのか

ラクトバチルス菌は、乳酸菌としても知られている細菌です。乳酸菌は腸の中では大切な役割を果たしていますが、お口の中では虫歯の原因菌のひとつになっています。

母親のお腹の中にいるときは、基本的に無菌状態にあります。実は、ミュータンス菌やラクトバチルス菌に限らず、人間が持っている細菌は、すべて生まれてから感染して身に付いたものです。虫歯菌は、唾液を介して人から人へとうつって行くと考えられています。特に、生まれてから3歳までの間に、親・祖父母・兄弟などの唾液に接触すると、うつりやすいといわれています。

つまり、虫歯は人から人へとうつっていくものなのです。そこで、他人の唾液に接触しないことが、虫歯菌から感染を防ぐために大切になってきます。ただし、これはどの年齢においても、あてはまるものではありません。前述しました様に、3歳までに触れさせないことが重要になってきます。これは、お口の中の細菌の構成が、この年頃に決まるからです。それ以降は、変化がないわけではありませんが、あまり変わらなくなってきます。

虫歯がうつるのはどんな時か

では、どういう経路で唾液に接触するのでしょうか。たとえば、赤ちゃんが食べるときに、なるべくやわらかくしてあげようと、口に含んでやわらかくしてあげたり、お箸やスプーンを同じものを使ったりする場面が当てはまります。そのほか、他の子どもが口に入れたおもちゃを、口に入れてしまったり、他人が使った歯ブラシをくわえるといったりといった行為も然りです。

また、可愛さ余りにキスをするのも同様です。こうしたことに気をつければ、虫歯菌がうつる、すなわち虫歯がうつるリスクを下げることが出来ます。

なお、ペットも虫歯菌を持っている可能性があります。犬は、愛情表現でぺろぺろなめてくることがあります。ペットにも注意が必要です。

虫歯の初期にはどのようなことが起こるのか

36165_2

虫歯は歯が虫歯菌の出す酸によって溶かされていってしまうものです。初期の虫歯というのは、歯の表層が溶かされてしまっている状態です。歯の表層のエナメル質と言う層は、痛みを感じることがないため、なかなか虫歯を症状として気がつくことはできません。

歯の着色

見た目的には、歯の溝が黒くなっている、歯と歯の間が黒くなっているなどが分かりやすいですが、ただの着色と言うこともありますし、なかなかはっきりと確認することは難しいのが実際です。また、虫歯は黒いとは限らないため、歯の溝や、歯と歯の間、歯と歯茎の境目が、白~薄黄色のようになっていたら、それも虫歯の可能性があります。薄黄色い色をした虫歯は、進行が早いため、注意が必要です。

虫歯は、初期であれば治療をしなくても良い場合もあります。虫歯がエナメル質表層にとどまっている間は、唾液のミネラル成分によって虫歯が補修(再石灰化)され虫歯の進行が止まる可能性もあります。

虫歯初期の対策

自分でできる対策としては、フッ素入りの歯磨き粉を使用して丁寧に歯磨きをすることです。フッ素洗口液なども虫歯の場所によっては効果が期待できます。

あとは、間食や、清涼飲料水の摂取などは控え、お口の中が酸性にならないように注意すると良いでしょう。

虫歯の症状

36165_3

痛くない虫歯

虫歯の痛みはなぜ起こるのか? まず、虫歯には痛い虫歯と痛くない虫歯があります。痛くない虫歯は次のような場合に考えられます。

  • 虫歯が歯の表層でとどまっている場合
  • 虫歯の進行が遅く、ゆっくりと虫歯が大きくなっている場合
  • 虫歯の位置が外部からの刺激を受けない位置(銀歯の下など)の場合
  • 虫歯になった歯の神経が失われている場合

このような場合には虫歯になっても痛みを感じないことがあります。

虫歯の痛みはなぜ起こるのか

一方、虫歯で痛みを感じるのはどのような場合でしょう?

一つは虫歯が大きくなり、歯の神経部分にまで達している場合、これはもちろん痛みを感じます。もう一つは、虫歯が象牙質と言う層に達している場合、象牙質と言う層は、歯の表層のエナメル質と言う層の内側の層に当たります。この層には象牙細管と言って、歯の神経に繋がる、細い管がたくさん集まっています。この層に虫歯が達すると、象牙細管内に外部からの刺激が加わるようになるため、冷たいものや熱いものなどの外部からの刺激によって痛みを感じるようになります。

虫歯でなくても歯が痛む時がある

歯は虫歯でなくても痛むことがあります。虫歯以外に歯が痛むのは、知覚過敏と言って、歯がしみるような症状や、歯根膜炎と言って、歯の根の膜がかみ合わせなどの影響で刺激を受けて炎症し、痛みを引き起こすことなどがあります。

虫歯で引き起こされる頭痛

虫歯によって、頭痛が引き起こされることがあります。虫歯によって引き起こされる頭痛にはいくつか原因がありますが、代表的なものを3つご紹介します。

1、虫歯が進行し、上顎洞に炎症をきたした場合

上顎、特に奥の方の歯が大きな虫歯になると虫歯菌が歯の神経を通じて上顎洞内に侵入し、上顎洞炎を起こすことがあります。

上顎洞とは、鼻の奥にある空洞で、その中に膿がたまり炎症を起こしている状態が副鼻腔炎です。虫歯が原因の副鼻腔炎は、副鼻腔内に虫歯菌が繁殖し、膿がたまることで痛みを生じます。副鼻腔炎は顔面から前頭部にかけての痛みを感じることがあります。

2、虫歯によって慢性的なストレスがかかっている場合

虫歯による痛みは、激痛であることもありますが、多くの場合は、慢性的に鈍い痛みが続きます。そのような我慢できないほどではないが痛い…という状態が長く続いていると、無意識の間に脳はストレスを感じます。

頭痛はストレスが原因で起こることもあり、虫歯による慢性的なストレスが頭痛を引き起こす可能性があります。

3、虫歯によってかみ合わせに問題が起きている場合

虫歯の部分で噛むと痛い、虫歯で歯が欠けてしまっているというようなことがあると、虫歯がある側が使いにくく、無意識の間に反対側ばかりを使ってしまうことがあります。

そのようなかみ合わせの変化によって、額関節に負担がかかると、顎関節症を引き起こすことがあります。額関節は、頭の近くにあるため、顎関節症による顎への負担が頭痛につながります。

虫歯は自然治癒するのか

36165_4

虫歯が自然治癒する条件…脱灰

虫歯は、虫歯菌により歯が溶かされて、歯に穴が開いてくる病気です。風邪のように自然に治ることが出来ればいいのですが、残念ながら虫歯にそれを期待することは出来ません。ただし、虫歯の前段階に当たる状態であれば、削ったり詰めたりすることなく自然治癒が望めることがあります。

虫歯の前段階とは、脱灰(だっかい)とよばれる状態のことです。穴が開いている、もしくは黒くなっているわけではないけれど、歯の表面に濃い白い部分が出来ている、これが脱灰により生じた症状です。歯の最表層は、エナメル質という無機質で覆われています。

エナメル質とは、骨のよりも硬い、つまり身体の中で最も硬い物質です。非常に硬い反面、虫歯菌の産生する乳酸には弱いので、溶かされてしまいます。エナメル質の表面が溶かされると、エナメル質の結晶が荒れてしまいます。この荒れた状態が白く見えているのです。そして、これを脱灰といいます。

唾液による再石灰化作用

脱灰が進行していくと、エナメル質がさらに溶かされて、歯に穴が開き、虫歯になります。ところが、唾液には、脱灰された歯の表面を修復する作用があります。これを再石灰化作用といいます。

歯みがきをしっかりおこない、歯をきれいな状態に保ち続けることが出来れば、脱灰した部分が唾液の働きで再石灰化し、自然に治ってくることがわかっています。そして、フッ素も脱灰を治すのにとても効果的です。フッ素には、虫歯菌が産生する乳酸に溶かされにくくする様に歯を強くする作用があります。それだけでなく、実は脱灰された部分の再石灰化を促進する働きもあるのです。

歯みがきをしっかり行ない、お口の状態をきれいにするだけでなく、フッ素のうがい薬などを使ってください。そうすれば再石灰化がより促されるので、脱灰した部分が自然に治癒しやすくなります。

虫歯の治療

36165_5

虫歯の治療は虫歯の進行度による

虫歯の治療法は、保険診療の範囲であっても何種類もあります。虫歯の進行度に応じて、最適の治療法を選択し、治療していきます。虫歯の進行度は、虫歯の穴の深さによってC1からC4までの4段階で評価されます。その4段階に応じて治療方針が決まります。

C1:虫歯の穴が歯の最表層のエナメル質までにとどまっている状態

C1であれば、コンポジットレジンとよばれる歯の色に合わせたプラスチック製の詰め物を詰めて治すことができます。目立ちにくい上に、その日のうちに治療が完了するという利点もあります。

C2:エナメル質を通過し、その内側にある象牙質にまで虫歯が進んだ状態

C2でも、状態によってはコンポジットレジンで治すことが出来ます。コンポジットレジンで治すのが難しそうなら、インレーとよばれる小ぶりの銀の詰め物で治します。インレーは、歯型をとらなければなりませんが、2回ほどの通院で完成します。

C3:歯の神経にまで虫歯の穴が達した状態

C3になりますと、歯の神経をとらなければならなくなります。そして、その上に被せものを装着する治療も必要になりますので、どうしても治療期間はかなり長くなってしまいます。被せものは、いわゆる銀歯が基本となりますが、前歯であれば銀歯の表側に白色のコンポジットレジンを貼り合わせて目立ちにくくしたタイプの被せものにできます。また、前から4番目と5番目の歯であれば、CAD/CAM冠とよばれる白い特殊なプラスチック製の被せものを選ぶことも出来ます。

C4:虫歯が進行し、歯冠とよばれる歯の歯茎から上の部分の大部分を失った状態

C4に至りますと、残念ながら虫歯の治療では治せません。抜歯となります。ですので、C4になるまでに早めに虫歯の治療をしてもらったほうがいいでしょう。

虫歯での神経の治療について

虫歯は、虫歯菌により歯が溶かされていく病気です。歯の表面を溶かされ、虫歯菌が内部に進行していきますと、歯の神経の部分にいずれは到達してしまいます。すると、虫歯菌が歯の神経に感染を起こし、歯の神経が刺激されるようになります。

虫歯が深くなると、熱いものや冷たいものにしみるだけでなく、何もしていなくても痛くなってくるのは、このためです。この段階に至れば、感染した歯の神経をとらないことには、痛みを取り除くことは出来なくなります。歯の神経の治療が行なわれるのはそのためです。

ところで、歯の神経とはいいますが、正式には歯髄といい、ここには実は神経だけでなく、血管もあります。ですから、神経をとると、同時に血管も取り除いてしまうことになります。この血管を通して、歯は栄養や酸素を受け取っています。普段は意識しませんが、歯も生きているのです。

ところが、歯髄の中の血管を取り除くと、歯は栄養や酸素を受け取ることが出来なくなります。いい表現ではないのですが、歯が死んでしまうことになります。すると、歯がもろくなってしまいますので、歯に被せものをつけて、歯を補強しなければならなくなります。神経をとった歯に被せもの治療をするのは、こうした理由によるものです。

また、歯髄をとった後の空洞は根管充填材とよばれる詰め物を入れて、隙間がなくなる様に封鎖します。この空間は血管がないために、身体の中で唯一免疫系が作用しない空間となります。もし、ここに細菌感染が起これば、細菌の繁殖を免疫力で防ぐことが出来ません。このために、歯の根の先に膿がたまる原因になったりします。

これらの理由から、歯の神経をとる治療はなるべくなら、避けたいところです。しかし、歯の神経を残して虫歯の治療をしたところ、痛みが激しくなって日常生活に影響してくれば、それは治療の目的とは異なります。虫歯の治療の目標は、あくまでも日常生活を快適に送ることにあります。従って、歯の神経をとる治療が行なわれるのです。ですので、虫歯は、痛みがあるかないかというほどの小さなうちに治す様にしましょう。

虫歯の場所による対処の違い

前歯の虫歯

ヒトの永久歯の前歯は、上下で合計12本あります。前歯も虫歯になることはありますが、奥歯と異なり見えやすいところにあるので、比較的早期に気がつきやすいという特徴があります。ところが、見えやすいということは、目立ちやすいということの裏返しでもあるので、治した後が目立ちにくくなるような治療が望まれます。

もし、生じた虫歯が、歯の一部に限られ、かつ虫歯の穴の深さが浅い場合は、コンポジットレジンというプラスチック製の詰め物で治すことが出来ます。これは、歯の色にとても似た色の詰め物です。しかも、治療が一日で終了するという利点がありますし、状態によっては麻酔の注射も必要とされないことがあります。

もし、コンポジットレジンを詰めただけでは治せない様な虫歯になった場合は、歯の神経をとる治療をしないと行けないかもしれません。歯の神経をとる治療は、麻酔の注射をした後に行ないます。神経を取り除き、神経を取り除いて出来た空洞をきれいに掃除した後、ガッタパーチャとよばれるゴムの様な素材を詰めて、隙間がない状態にします。

このあと、歯の根に金属製、もしくはプラスチック製の心棒を立てて、被せものをします。この被せものは、レジン前装冠とよばれます。表側を白色のコンポジットレジンで覆っていますので、見た目は目立ちにくくなっています。

一方、その裏側は、銀のままです。もちろん、保険診療でも受けることが出来ます。前歯が虫歯にならない様にするためには、歯みがきをていねいにすることはもちろんですが、歯と歯の間にモノがたまらないよう、歯と歯の間も磨くことが大切です。そのためには、デンタルフロスや歯間ブラシを使いましょう。

歯ブラシは、歯の表面を磨くのは得意ですが歯と歯の間は不得意なので、デンタルフロスや歯間ブラシを組み合わせることがポイントです。1日1回は、フッ素のうがい薬を使ってうがいをすることもいいでしょう。フッ素には歯を強くして、虫歯菌に溶かされにくくする働きがあります。そして、定期的に歯科医院を受診し、裏側等見えにくいところに虫歯が出来ていないかどうかをチェックしてもらう様にしてください。

奥歯の虫歯

永久歯の奥歯は、親知らずを含めれば全部で20本、含めなければ16本あります。小ぶりの奥歯を小臼歯(しょうきゅうし)、大きめの奥歯を大臼歯(だいきゅうし)とよんでいます。奥歯は、前歯と異なり、臼歯という名前がつけられている様に、食べ物をすりつぶしやすくするために溝のついた臼のような形態をしています。そのために、奥歯には咬合面とよばれる噛み合わせる面があります。なお、咬合面にある溝のことを裂溝(れっこう)といいます。

上下の歯の咬合面をすりあわせることで、食べ物をすりつぶして、飲み込みやすくするだけなく、消化吸収しやすい形にします。ところが、裂溝があるために、この裂溝に食べ物が引っかかりやすくなります。また、奥に行けば行くほど、歯と歯の間が磨きにくくなります。こうしたことにより、咬合面や隣接面とよばれる歯と歯の間の部分から虫歯が起こりやすい傾向があります。

虫歯は、基本的には自然に治癒することがありません。放置すればどんどん進行していきます。早い段階で治療を受けることが出来れば、コンポジットレジンとよばれる白色のプラスチック製の詰め物で即日に治療が終了したり、少し大きくなり噛み合せの力がかかりそうな場所に出来た虫歯なら、小ぶりの銀歯であるインレーという詰め物で治すことが出来ます。

しかし、虫歯を放置していた場合、歯の神経にまで達してしまいます。こうなれば、歯の神経をとって、そののちに被せものをする治療になります。そして、更にそれ以上に虫歯が進んでしまうと、抜歯になることもあります。

奥歯は、中々見せません。特に上顎の奥歯はそうです。ですので、知らない間に虫歯が進行してしまったいたということもあります。モノが挟まりやすくなった、しみるような違和感がある、などなんらかの症状があれば、早めに歯科医院で見てもらう方がいいでしょう。

親知らずの虫歯

歯は、生えている限り虫歯になる可能性があります。親知らずも例外ではありません。実は親知らずは、まっすぐにきちんと生えていることの方が稀な歯です。たいていの親知らずは、傾いて生えていたり、まっすぐだけど一部が歯茎に覆われたままだったりします。

もちろん、埋まったままで生えてくることがないこともあります。したがって、親知らずはとても歯磨きがしにくいです。そのために、虫歯のリスクがとても高くなります。もし、親知らずが虫歯になった場合、表面に虫歯の穴があいてきます。もともときちんと生えていない場合は、その穴に更に食べ物が詰まり、虫歯がどんどん進行していきます。そして、ある程度の深さに達すると、歯の神経が刺激され、痛みを生じる様になります。

通常、虫歯になると、削って詰めたり、歯の神経をとって被せたりするのですが、親知らずの場合は、そうした治療を行なうことなく、抜歯となることが多いです。なぜなら、きちんと生えていないため、詰めたりするのはもちろん、神経をとるのも難しいですし、被せを入れようにも型を取ることも中々出来ないからです。しかも、頑張って治せても、生え方が悪いため、虫歯を繰り返すことも珍しくありません。こうした理由で虫歯になったら抜歯になることが多いのです。

生え方にもよりますが、ほとんどの親知らずは難しい抜歯となりますので、口腔外科に抜歯を依頼されることになります。もし、虫歯を放置していると、どんどん進行していきます。普通の親知らずでも抜歯するのは難しいですのに、進行してからの親知らずの抜歯は、更に難しくなります。つまり、抜くのにも時間が余計にかかりますし、抜いた後の痛みや腫れもより強くなるということです。

ですから、一度親知らずが虫歯になったら、早めに抜いた方がいいかもしれません。親知らずが虫歯にならない様にするためには、きちんと磨くことが大切です。ただし、生え方によっては、歯間ブラシやデンタルフロスを通すことすら難しいこともあります。それだけでなく、フッ素のうがい薬でうがいをすることもいいでしょう。フッ素の働きで歯を強くすることが出来るので、おすすめです。そして、定期的に歯科医院で、見てもらう様にもしてください。

虫歯の治療費はどれくらいなのか

歯科治療というと、高額なイメージがあります。実際には、虫歯の治療にどれほどの費用がかかるのでしょうか。保険診療の自己負担割合は3割であることが多いので、これに従って費用を記載します。

虫歯は、その進行度合いに応じてC1からC4までの4段階に分類され、治療もその分類に沿って行なわれます。また、歯によっても異なります。下記の費用は、初再診費用やレントゲン写真、検査費用などを省いたものです。

コンポジットレジンの場合

C1やC2であれば、コンポジットレジン充填という治療で1日で治せることがあります。この場合の費用は、700~1000円ほどです。

インレーの場合

少し進んでインレーとよばれる小ぶりの金属で治した場合は、歯型とり代と被せもので1700~2500円くらいです。

歯の神経をとる治療の場合

C3になると歯の神経をとる治療が必要となります。この費用は、2000~3500円くらいです。神経をとった後の被せもの代は、4000~8500円ほどです。これは歯の神経の治療とは別にかかってきます。

抜歯の場合

C4になると抜歯になりますが、その費用は、500~3500円弱になります。

最も費用がかかる場合

このように、虫歯の各段階に応じて、費用はすべて変わってきますが、虫歯が進行すればするほど、高額になってきます。

最も高額になる組合せは、小臼歯という前から4番目と5番目の歯の治療でしょう。上顎の小臼歯が虫歯になり、歯の神経をとる治療を行なうとおよそ2600円、CADCAM冠とよばれる白い被せものを被せる治療が8500円ほどになり、11000円くらいになります。

これ以外に、初再診料、その歯が歯周病になっていたら、その治療費用、薬代などが別にかかってきます。やはり、早いうちに虫歯を治すのが、一番いいでしょう。

削らない虫歯治療とは?

歯に虫歯が出来て穴が開いた場合、自然に治ることはありません。虫歯で出来た穴の部分をプラスチック製や金属製の詰め物や被せもので治すのが一般的な治療法です。しかし、近年削らずに虫歯を治す方法も開発されてきました。そのひとつにカリソルブという治療法があります。

カリソルブ治療

カリソルブ治療とは、虫歯で出来た穴の部分を削らずに、専用の薬剤を使って、虫歯の部分を溶かす治療方法です。溶かされた虫歯の部分は、かき出して取り除きます。

この虫歯を溶かす薬の成分は、次亜塩素酸ナトリウムと3種類のアミノ酸で構成されています。カリソルブ治療薬の特徴は、虫歯の部分にしか作用しないというところにあり、健全な部分が傷んだりするリスクがないというすぐれた性質を持っています。

ただ、どんな虫歯にでも使える治療法というわけではありません。カリソルブ治療の適応となるのは、C1とC2の虫歯まで、すなわち虫歯の進行が象牙質までで留まっている虫歯までです。これ以上の虫歯になると従来型の治療法しか適応となりません。

カリソルブ治療のメリット・デメリット

カリソルブ治療の利点として、

  • 治療の痛みが少ない
  • 麻酔の注射をしなくて済む可能性が高い
  • 健全な部分に影響しない
  • 削ったりしないので恐怖感がある方でも安心

という点があげられます。一方、欠点としては、

  • 薬剤が虫歯を溶かすのに時間がかかるので1回当たりの治療時間が長くなってしまう
  • 歯の表面に開いた穴は小さくても中で広がっているタイプの虫歯の場合は、入口の穴を削って広げなければならない
  • 進行した虫歯には使えない

ということがあります。

なお、カリソルブ治療は、保険診療の適応を受けておりません。全て自費診療となります。5000~10000円程度かかるようです。自費診療は、各歯科医院で独自に費用を設定出来ます。実際にいくらかかるかは、受診する歯科医院で相談してみてください。

虫歯による口臭

36165_6

虫歯は口臭の原因になってしまうことがあります。虫歯は、歯が虫歯菌によって溶かされてしまう病気です。虫歯によって口臭が起こるケースには以下の3つの場合が考えられます。

1、歯が軟らかくなる

歯は本来硬いものですが、虫歯になって溶かされてしまうと、歯は軟らかくなってしまいます。歯の軟らかくなってしまった部分は、発酵し、臭いを発します。また、虫歯で穴ができてしまっている場合には、穴の中に食べ物やプラークが詰まって、発酵し、腐敗臭を発する原因となります。

2、1の状態が被せ物の中で起こっている

また、このような現象が被せ物の中で起こっているケースにも注意が必要です。こちらはたちが悪く、被せ物の中で虫歯が進行し、溜まった虫歯菌やプラークが悪臭を発します。被せ物の部分から変な味がする気がするような場合には要注意です。


口臭対策なら薬用オーラクリスター・ゼロ

3、歯の神経が腐っている

虫歯が進行し、神経を腐らせてしまっている場合も口臭が起こります。神経が死ぬまでは痛みがありますが、神経が死んでしまった後はあまり痛みもありません。しかし、死んでしまった神経は腐敗し、腐敗臭を発します。また、そのままにしておくと、根の先端の方に膿がたまり、膿の臭いもしてきます。

口腔内のトラブルによって口臭がひきおこされるのには、歯周病や口腔状況の不衛生もありますが、虫歯も口臭の原因になりますので、思い当たる場合には、検査し、治療をしていただくのが良いでしょう。

虫歯を放置するとどうなるのか

36165_7

治療の変化

虫歯は、自然と治る病気ではありません。放置していると、どんどん進行していきます。虫歯は、穴の深さからC1からC4までの4つに分類されています。C1からC4までの段階は、虫歯の進行と比例していますので、虫歯の悪化度合いとみなすことが出来ます。

初期の虫歯であるC1なら、コンポジットレジンとよばれるプラスチック製の詰め物をして、1日で治すことが出来ます。C2なら、被せものをしないといけないことがあります。C3なら、歯の神経を取り除かなければなりません。神経の治療が終わった後は、被せものをして治します。

虫歯の最終段階であるC4に至ると、抜歯になります。抜歯した後は、ブリッジや入れ歯を作らないとそこの部分では噛めなくなります。つまり、虫歯が進んでいくと、治療の期間も長くなってきます。

そして、虫歯は最悪の場合、抜歯しなければならない状態になるのです。ですから、虫歯は放置せず、早めに歯科医院で治療を受けた方がいいでしょう。

虫歯で死ぬことがある?

虫歯が原因で死亡すると言うことは、可能性としてはないとは言い切れません。実際に、海外では虫歯を放置したことが原因で死亡した人もいます。

海外での死亡例と言うのは、主に貧困が原因で虫歯になっていてひどい痛みを伴っているのにも関わらず歯科や病院を受診していないケースです。これは、

  • 口腔内の環境が不良で、
  • 多数歯にわたる虫歯を有し、
  • 虫歯が著しく進行しており、
  • 神経にまで虫歯は到達し、
  • 神経の管を介して血管や副鼻腔内に虫歯菌を含む雑菌が侵入し悪化してしまい、
  • 運悪く脳や心臓に細菌が入ってしまった

という場合に起こったものです。この場合でも、早期に専門病院を受診していれば適切な処置で助かる可能性が高いのですが、重症化するまで病院に行かずに放置した結果、死亡してしまったようです。

虫歯は初期のもの以外は放置して良いことはほとんどありません。虫歯で死亡すると言うのはこのような極端なケースです。一般的に今の日本では考えにくいケースですが、虫歯は強い痛みがあっても、ある程度のところまで進行すると、痛みを感じなくなることがあります。

しかし静かに細菌は口腔内や副鼻腔で繁殖をつづけて、血管内に細菌が侵入している可能性もあるため、注意は必要でしょう。

虫歯の予防

36165_8

虫歯になると、削ったり詰めたりして治療しなければなりません。なるべくなら虫歯にならないよう予防したいものです。虫歯の予防には「虫歯菌を防ぐ」「フッ素を使う」「歯磨きをしっかり行う」という3つの柱があります。

1、虫歯の原因である虫歯菌の感染を防ぐ

人間は母親の胎内にいるときは、基本的に無菌状態にあります。虫歯の原因であるストレプトコッカス・ミュータンスは、生まれた後に親や祖父母などの唾液を介して感染して、お口の中に住み着くようになります。

そこで、ミュータンス菌に感染しないように、他の人のお口の中に一度でも入った食べ物やお箸、スプーンなどは、決して赤ちゃんの口に入れない、他の人が使った歯ブラシも使わないようにすることが基本となります。およそ3歳ごろに感染が成立すると言われていますので、少なくともその年齢まではより注意してください。

2、フッ素を使う

フッ素には、虫歯になりにくいように歯を強くする作用だけでなく、虫歯菌の産生する乳酸によって歯の表面が溶かされても、修復を促進する働きもあります。歯磨き粉を選ぶとき、フッ素入りの歯磨き粉を選ぶようにしましょう。

また、歯磨き粉以外に、フッ素のうがい薬やジェルも歯科医院などでは販売されています。こうした製品も利用し、歯を強くするようにしましょう。

3、歯磨きをしっかり行う

ミュータンス菌は、お口の中の磨き残しを栄養源にして増えていきます。そこで、毎食後の歯磨きをより丁寧に、そしてしっかりと行うことで、ミュータンス菌が増えにくくすることが大切です。

具体的には、歯ブラシだけでなく、歯ブラシが苦手とする歯と歯の間も綺麗に磨くために、歯間ブラシやデンタルフロスを使うようにしましょう。

そして、磨き残し部分をより綺麗にするために、定期的に歯科医院で歯の掃除を受けることが効果的です。その時、歯磨きの練習などを受けると、日常の歯磨きをよりしっかりと行えるようになります。

また、これは生えた直後の歯に多いのですが、歯の噛む面の溝が深い場合は、シーラントとよばれる詰め物を歯の溝に詰めることもいいでしょう。これをすることで、食べ物が歯の溝の部分に入り込むのを防ぐことが出来、歯みがきをしやすくできます。これらの3本柱を心がけるようにしてください。


キシリトールが虫歯予防になる理由

虫歯を予防するために、さまざまな製品が開発されています。そのひとつにキシリトールがあります。キシリトールは、人工甘味料の一種です。甘味料とは、甘みのある食べ物のことです。キシリトールは自然界にも存在するもので、安全性も比較的高いです。

ただし、キシリトールは体内で代謝出来ないので、過剰に摂取しすぎると下痢の原因になるといわれていますが、通常量の使用ではもちろん問題ありません。

一般に甘いものというと虫歯になりやすいイメージがありますが、キシリトールの場合はこのイメージに当てはまりません。虫歯は、虫歯菌が糖を分解・発酵させて乳酸を作り出します。この乳酸が歯を溶かすことが原因です。虫歯菌は、糖を分解・発酵することで、これを栄養源としているのです。

ところが、虫歯菌は、キシリトールを分解することが出来ません。つまり、キシリトールという糖には、乳酸を作らせないという性質があるのです。そのために、他の甘味料と比べて虫歯を作りにくいとされています。

そして、キシリトールが分解出来ないので、栄養源にすることも出来ませんから、繁殖もしにくくなります。これらの働きにより、虫歯を予防するのです。

キシリトールによる再石灰化は認められていない

その一方、虫歯の予防に大切な再石灰化を促進する働きについては、認められていません。

再石灰化とは、虫歯菌により歯の表面が溶かされた時、それを修復しようとする働きのことです。虫歯菌の出す乳酸は、まず歯の最表層部であるエナメル質に作用します。エナメル質は、身体の中で最も硬い物質なのですが、乳酸には弱く溶かされてしまいます。

エナメル質が溶かされ始めた、初期の段階を脱灰といいます。穴もあいていない、黒や茶色にもなっていないけれど、歯の表面には濃い白色の模様がついてきます。この脱灰は、虫歯の前段階とも言える状態です。さらに歯が溶かされていくと、脱灰から虫歯に発展します。

つまり、脱灰した段階で再石灰化することができれば、乳酸により溶かされた部分が修復されるので、虫歯に発展しにくくなるのです。なお、唾液にはその作用があります。しかし、キシリトールにはこの再石灰化を促進する作用はありません。

敢えて言うとするならば、キシリトールという虫歯になりにくい甘み成分を含んだガムを噛むことで、唾液の分泌が増え、唾液の成分のおかげで再石灰化が促進させるということになります。

このように、キシリトールが直接再石灰化を促進するわけではありませんが、キシリトールがもっている虫歯菌への作用と、ガムを噛むことによる唾液の分泌促進効果により、虫歯を予防することができます。

※この記事は、歯科医・歯科衛生士の資格を保有している方によって執筆されました。

【10月最新】血圧・コレステロールサプリランキング
製薬会社エーザイが開発した血圧サプリ
>>詳細はこちら
世界に認められた最高金賞のDHAサプリ!
>>詳細はこちら
野菜の力を含んだ日本唯一の特定保健用食品!
>>詳細はこちら
この記事を「いいね!」する

スポンサーリンク

血圧・コレステロールを下げたい方におすすめ!

【上130以上は注意!】血圧下げる一番効率の良い方法まとめ

医師から高血圧寸前の宣告を受けた方必見!血圧を下げる1番効率の良い方法を紹介します!

【数値が高いと危険】正常値まで悪玉(ldl)コレステロールを下げる方法まとめ

コレステロールを下げるために運動や食事を気にしている暇なんかない!そんな方のためにコレステロールを下げる1番手軽な方法を紹介します!