降圧剤の種類と副作用をやさしく解説!血圧薬をやめるには?

  • 作成日:2016.10.29
  • 更新日:2017.10.16
健康

高血圧症の治療として、降圧剤が使用される場合があります。

降圧剤は血圧を下げて脳卒中や心筋梗塞を予防しますが、気をつけたい副作用やリスク・飲み合わせがあります。

今回は降圧剤の種類から副作用、リスクや服用時の注意点までをまとめて解説します。

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降圧剤の種類

降圧剤は、さまざまな種類があります。
血圧の数値や病気の有無によって、ひとりひとりに最適な降圧剤が処方されます。

降圧剤の種類は、血圧を下げる仕組みによって「血管の中の抵抗をなくすタイプ」「血液量を調整するタイプ」「合剤(2種類の薬を複合する)」の3つに分けられます。

血管の中の抵抗をなくす降圧剤一覧

まずは、血管の中の抵抗をなくして血圧を下げる降圧剤を解説します。

効果 商品名
Ca(カルシウム)拮抗薬 血管の筋肉(血管平滑筋)を収縮させるカルシウムイオンをブロックして血圧を下げる アムロジン、ノルバスク、アダラート、カルブロック
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB) 血管の収縮や水分を蓄える作用をおさえる・交感神経更新作用による感情の高ぶりをおさえて血圧を下げる ブロブレス、ディオバン、ニューロタン、オルメティック
ACE阻害薬 ARBと似た作用があり、血管の収縮をおさえて血圧を下げる レニベース、コナン、セタブリル、アデカット
α遮断薬 カテコラミン受容体のα遮断作用により血管の収縮を抑制して血圧を下げる デタントール、バソメット、ミニブレス、カルデナリン

これらの降圧剤は血管の収縮をおさえて、血圧を下げる効果があります。

カルシウム拮抗薬

カルシウム拮抗薬は、日本でもっとも処方される降圧剤です。
ジヒドロピリジン系(DHP)とベンゾチアゼピン系(BTZ)の2種類があります。

ジヒドロピリジン系
  • 有効性が高い
  • 効果が早い
ベンゾチアゼピン系
  • 効果は徐々に効いてくる
  • 心臓疾患のあるひとは使用不可

ジヒドロピリジン系は、現状で最も有効性が認められた降圧剤です。
ベンゾチアゼピン系は、徐脈効果を期待するときに処方されます。

アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)

アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)は、カルシウム拮抗剤に次いでよく処方される降圧剤です。
血圧を下げる効果のほかに、心不全などの治療効果を高める効果、腎臓機能を守る効果があります。

また、インスリンが効きづらい体質を改善する効果があります。
インスリンの感受性が改善して糖尿病を予防できます。

妊娠中や授乳中の女性はARBを内服できません。

ACE阻害薬

ACE阻害薬は、ARBと似た効果のある降圧剤です。
血圧を下げる効果のほかに、心臓などの臓器を保護するはたらきがあります。

腎障害のあるひとはACE阻害剤を服用できません。

α遮断薬

α遮断薬は神経系(α受容体)にはたらきかけて血圧を下げます。
また、前立腺肥大が原因の排尿障害に効果があります。

血液量を調整する降圧剤一覧

つぎは、血液量を調整する降圧剤を解説します。

効果 商品名
利尿剤 利尿作用を高め血液中の余分な水分やナトリウム(塩分)を排出して血圧を下げる アルドステロン拮抗薬、ループ尿剤、サイアザイド系
β遮断薬 β受容体遮断作用により心拍数と交感神経をおさえて血圧を下げる インデラル、カルビスケン、ミケラン

利尿剤・β遮断薬は、心臓から送られる血液量を減らして血圧を下げます。

利尿剤

利尿剤は、大きく3種類に分けられます。

アルドステロン拮抗薬(カリウム保持性利尿薬) 副腎で生成されるホルモン(アルドステロン)をブロックしてナトリウムの排出をうながして血圧を下げる
サイアザイド系利尿薬(チアジド系利尿薬) 腎臓でナトリウムが再吸収されるのをおさえて血圧を下げる
ループ利尿薬 サイアザイド系にくらべて効果は弱い
ナトリウムの再吸収をおさえて利尿効果を発揮して血圧を下げる

利尿剤は、なかなか日本で処方されませんが、海外ではメジャーな降圧剤です。

β遮断薬

β遮断薬は、カテコラミンというホルモンが心臓のβ受容体阻害をおこない血圧を下げます。
心拍出量をおさえて、心機能の仕事量を減らして血圧を下げる仕組みです。

β遮断薬は突然服薬をやめると、狭心症や高血圧発作をおこす恐れがあります。
自己判断で服用の中止をしないようにしてください。

合剤

合剤は、2種類の降圧剤をひとつに合わせた薬です。
おもに「利尿剤+ARB」「Ca拮抗薬+ARB」という組み合わせの合剤があります。

合剤は経済的な負担を減らす

合剤は2種類の降圧剤を併用するよりも安価で、薬の量を減らせます。

高血圧治療は効果を高めるために、複数の降圧剤を併用しなければならないケースがあります。
降圧剤の併用は経済的な負担を重くします。

昨今はジェネリック医薬品の合剤が登場し始めており、さらに経済的な負担を軽く高圧治療に臨めます。

合剤は成分量が調整できない

合剤は配合される薬の成分量が決められているため、細かな症状に合わせて処方できないデメリットがあります。
症状に合わせて薬の増減ができないため、最初の高血圧治療薬として合剤は処方されません。

合剤を使用したい場合は、医師によく相談してみましょう。

降圧剤の副作用・リスク

それでは降圧剤を服用するうえで、起こりうる副作用とリスクを解説します。

降圧剤の副作用一覧

それぞれの降圧剤で考えられる副作用は、以下のとおりです。

カルシウム拮抗薬 動悸、ほてり感、むくみ、頭痛、歯肉増生、便秘
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB) 空咳、高カリウム血症、味覚異常
ACE阻害薬 空咳、喉の違和感、発疹、高カリウム血症、低血圧、腎機能障害
α遮断薬 起立性低血圧、めまい、動悸、失神
利尿剤 サイアザイド・ループ:低カリウム血症、耐糖能低下、高尿酸血症
アルドステロン:高カリウム血症
β遮断薬 気力低下、脱力感、うつ病のような症状
合剤 合わせる薬により異なる

降圧剤は、長期間に渡り服用するケースが多い薬です。
医療の研究が進み、以前にくらべて高い安全性や有効性が認められているものの、副作用はゼロではありません。

比較的に副作用が軽い降圧剤もありますが、なるべく服用を避けたいところです。
副作用がひどい場合は、無理をせず医師に相談してみてください。

降圧剤のリスクとは?

降圧剤は、血圧を下げ過ぎてしまう危険性があります。
とくに目や脳、腎臓は血流に敏感なため、降圧剤によるダメージを受けやすいのです。

血圧低下が原因で血液の流れが悪くなると、認知症脳梗塞白内障・緑内障を引き起こす恐れがあります。
脳梗塞は血流が弱くなることで血栓を押し流せなくなり、血管を詰まらせてしまうため起こると考えられます。

降圧剤で認知症になる?

降圧剤の服用で認知症のリスクが高まるという研究事例があります。
血圧を下げ過ぎてしまうと脳の血流が悪くなるため、酸素や栄養が不足して脳血管性の認知症を発症させると考えられます。

血流の悪さは自覚症状を持てないため、対処が遅れてしまうのです。
とはいえ、現状で降圧剤と認知症の因果関係がはっきりと証明されているわけではありません

降圧剤のリスクを把握したうえで、服用するかどうかを決めましょう。

降圧剤でED(勃起不全)になるケースも

降圧剤の服用でED(勃起不全)をおこす可能性があります。
すでに降圧剤とEDの因果関係は、研究で明らかになっています。

降圧剤によるED症状は、高血圧と並行して治療可能です。
ED治療薬と併用できる降圧剤があるため、医師に相談してみてください。

降圧剤の服用・飲み合わせについて

つぎに、降圧剤の服用や飲み合わせについて解説します。

初回の降圧剤は種類が限られている

降圧剤による治療を開始するときに、初回で処方してもらえる薬は限定されています。
第一選択薬といって、高血圧の治療で最初に処方してもらえる薬は「Ca拮抗薬」「ACE阻害薬」「ARB」「利尿剤」の4種類です。

神経系にはたらきかけるα遮断薬やβ遮断薬は、初めての降圧剤として処方されません。
使用する降圧剤の種類は、個人の症状や血圧レベルに合わせて医師が判断します。

飲み合わせ厳禁の薬があるので要注意

併用禁忌薬といって、降圧剤には併用してはいけない薬があります。
他の病気で薬を処方してもらったり、市販薬を使用したい場合は必ず医師に確認してください。

よく他の治療薬として処方されたり、市販薬に含まれる併用禁止薬を一部紹介します。

NSAID(非ステロイド性抗炎症薬)
  • 抗炎症、鎮痛、解熱の効果がある
  • 降圧剤の効果が弱まってしまったり、かえって血圧が上がってしまう恐れがある
  • 市販薬のロキソニンSに含まれる
ヒスタミンH2受容体拮抗薬
  • 胃酸分泌をおさえる
  • 降圧剤と併用すると効果が強まって血圧を下げ過ぎる恐れがある
  • 市販薬のガスター10に含まれる

また、漢方薬との飲み合わせにも注意が必要です。
漢方薬の甘草(かんぞう)は高血圧の原因になるため、降圧剤と併用できません。

精神安定剤との併用は事前相談でOK

降圧剤と精神安定剤を併用したいときは、医師に処方されたとおりに服用すれば問題ありません。
とはいえ、降圧剤と精神安定剤の併用で副作用が起こるケースはあります。
めまいや立ちくらみ、頭痛などの副作用がひどい場合は医師に相談してください。

緊急の場合は降圧剤の点滴をおこなう

緊急で血圧を下げる必要がある場合は、点滴で直接降圧剤を血液中に投与します。

すぐに血圧を下げないと命の危険がある状態を「高血圧緊急症」といいます。
高圧薬の点滴は、ほとんど高血圧緊急症の場合に用いられます。

点滴で降圧剤を投与すると、1~2分で効果が表れて血圧を下げられます。
遅くても投与後10分程度で血圧を落ち着かせられるため、緊急時は点滴が用いられます。

ひどい眠気は薬が合っていない恐れがある

降圧剤を飲み始めたころは、身体が血液循環の変化についていけず眠気を感じやすいでしょう。

とはいえ、しばらく服用を続けても眠気がひどい場合は、薬が効きすぎていたり、合っていない恐れがあります。
血圧が下がりすぎて脳が酸素不足になり、ひどい眠気に繋がっていると考えられます。

いっぽう、自律神経にはたらきかけるタイプの降圧剤は副作用で眠気がおこっている可能性があります。
眠気がひどい場合は運転や入浴中の事故に繋がりかねないため、医師と相談してください。

降圧剤を使用する際の注意点

つぎは、降圧剤を使用する際の注意点を解説します。

自己判断で服用をやめる・減らすのはNG

たとえ正常血圧値に戻ったとしても、自己判断で服用を止めたり、減らさないでください。
目標血圧値まで下がっていても、あくまで薬の一時的な効果に過ぎず、高血圧が治ったわけではありません。

当然服用をやめると、リバウンド現象がおこり急激な血圧上昇をおこす危険があります。
急激な血圧上昇は命の危機に関わるため、処方された薬は途中でやめないようにしましょう。

妊娠・授乳中は降圧剤が使えない

女性の場合は妊娠・授乳中はACE阻害薬ARBなどの降圧剤が服用できません。
妊婦や胎児への悪影響が報告されており、最悪の場合は胎児が死亡するリスクがあります。

降圧剤をまとめて飲まない

降圧剤の飲み忘れをして、まとめて服用するのは厳禁です。
薬を一気に飲み過ぎてしまうと、血圧が下がりすぎてしまったり、重い副作用につながる恐れがあります。

2倍程度の量であれば重大な症状に発展する恐れは低いものの、薬の効果が切れるまではしばらく多めに水分補給をして、安静を心がけましょう。

β遮断薬系の降圧剤は、飲み過ぎで脈が弱くなる恐れがあります。
脈が1分間に40前半まで下がった場合は、病院へ行きましょう。
とくに心臓や脳、肝臓や腎臓に問題があるひとや高齢者は2倍以上の量をまとめて飲むと、意識が薄れるなど問題症状が強く表れやすくなります。

降圧剤の容量・用法はしっかり守るようにしましょう。

市販薬の降圧剤はない

市販薬の降圧剤はありません。
降圧剤は患者それぞれの症状に合わせて、医師からの細やかな処方が必要です。
容量用法を間違えると症状が悪化したり、副作用をおこす恐れがあるため、降圧剤治療をおこないたい場合は病院で診察を受けてください。

降圧剤の服用中に気をつけたい食べ物・飲み物は?

降圧剤は薬との飲み合わせに限らず、同時に摂取するのを控えたい食べ物や飲み物があります。
それでは、さいごに気をつけたい降圧剤と食べ物・飲み物の組み合わせを確認していきましょう。

グレープフルーツとの組み合わせは要注意

カルシウム拮抗薬を服用しているひとは、グレープフルーツを食べてはいけません。

降圧剤とグレープフルーツは相互作用の関係にあり、薬の効果が効きすぎてしまう組み合わせです。
グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類という物質が、カルシウム拮抗薬を分解する酵素(CYP3A4)のはたらきを弱めてしまうためです。
効果が高まって重大な低血圧や副作用をまねく恐れがあり、「ジュースなら」「少しの量なら」と安易に考えてはいけません。
グレープフルーツの影響は摂取後、数十時間は持続します。

温州みかんやレモンはOK!

同じ柑橘類である温州みかんやレモン、カボスなどは降圧剤を服用している間でも安心して食べられます。
原因物質であるフラノクマリン類が含まれていないためです。
服用中に柑橘類がすべてNGというわけではなく、グレープフルーツだけは控えるようにしてください。

アルコールと同時に摂取しない

降圧剤とアルコールを同時に摂取すると、必要以上に血圧が下がり過ぎる恐れがあります。
アルコールは血管を大きくして血圧を下げる効果があるためです。

低血圧状態になり、異常な眠気や頭痛、めまいにおそわれる危険があります。

服用中に納豆を食べてはいけないはウソ

降圧剤の服用中に納豆を食べてはいけないというのは、間違った情報です。

服用中に納豆を食べてはいけない薬は、心疾患系で処方される血液凝固阻止剤です。
「ワルファリンカリウム」や「ワーファリン」などの血液凝固阻止剤を使用する場合は、納豆に含まれるビタミンK2が効果を弱めてしまいます。
納豆と降圧剤は相互作用の関係にありません。

降圧剤を飲む前にできることを考えよう

降圧剤の種類や副作用、リスクについて解説してきましたが、いかがでしたか?

高血圧の状態を放置していると、動脈硬化が進行して脳卒中や心臓病をおこすリスクが高まります。
降圧剤は血圧を下げて、命に関わる重大な疾患の予防をおこないます。

とはいえ、降圧剤は一時的に血圧を下げるだけで、高血圧そのものを治す薬ではありません。
また降圧剤は副作用やリスクがつきものです。
降圧剤に頼らず、血圧を下げられるのが理想と言えるでしょう。

高血圧は生活習慣病のひとつなので「生活習慣の改善」が大切です。
食事療法や運動療法で高血圧を改善できる可能性は十分にあります。

高血圧を改善するために、まずは自分の生活習慣を見直すことからはじめてみましょう。

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