コレステロールを下げる薬、副作用は大丈夫?市販薬と処方薬・注意点まとめ

  • 作成日:2014.11.11
  • 更新日:2017.09.22
メタボ

コレステロール値が高いときは、医師の判断で薬を処方される場合があります。
薬によるコレステロール対策は効果が高いため、数値を下げたいひとにとって大きな助けとなるでしょう。

とはいえ、コレステロールを下げる薬は副作用や危険がつきものです。
また数値の改善後に薬の量を減らしたり、服用を止められるのか不安に感じているひとは少なくありません。

今回はコレステロールを下げる薬の種類から副作用、注意点までをまとめて解説します。

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コレステロールを下げる薬の種類

コレステロールを下げる薬は、「(悪玉)LDLコレステロールを下げる薬」「中性脂肪を下げる薬」で大きく分けられます。
そのほか、一部市販で購入できる薬もありますので、順にご紹介していきます。

LDLコレステロールを下げる処方薬一覧

おもに悪玉と言われるLDLコレステロールを下げる処方薬は、以下のとおりです。

効果 商品名
スタチン系の薬剤
(HMG-CoA還元酵素阻害薬)
コレステロールが肝臓で合成される際に必要な酵素を抑制する カデュエット、クレストール、メバロチン
陰イオン交換樹脂薬 コレステロールの原料となる胆汁酸を体外に排出する働きがある クエストラン、コレバイン
小腸コレステロールトランスポーター阻害剤 小腸からコレステロールが吸収されるのを抑制する ゼチーア
プロブコール コレステロールの排出・合成を抑制する
善玉コレステロールまで減少させるデメリットがある
シンレスター、ロレルコ

これらの処方薬はLDLコレステロールの生成を抑えたり、排出をうながす作用があります。

中性脂肪を下げる処方薬一覧

おもに中性脂肪を下げる処方薬は、以下のとおりです。

効果 商品名
フィブラート系の薬剤 コレステロールの合成を抑制し、中性脂肪の分解を促進する ベザトール、トライコア
ニコチン酸製剤 コレステロールや中性脂肪といった脂質の代謝を促進する コレキサミン
EPA薬 青魚に含まれる不飽和脂肪酸から作られた薬
中性脂肪を下げたり、血液の流れを良くする
ロトリガ、エパデール

これらの処方薬は、おもに中性脂肪を分解したり、脂質の代謝を促進して数値改善を目指せます。

市販で購入できる薬一覧

コレステロールを下げる薬は、市販で購入できます。

効果 商品名
大豆油不けん化物 食事に含まれるコレステロールの排出を促進する コレスゲン、コレステガード、コレストン
リボフラビン酪酸エステル 脂質の代謝を促進する アクネザールT、ドルチトール、スリムノール
ベニバナ油(リノール酸)・ポリエンホスファチジルコリン コレステロールの代謝をうながすコレステロールエステルを形成する スラピット、スマーケン、シンプトップ
イコサペント酸エチル 血液凝固を抑制・肝臓で脂質の合成や分泌を抑える エパデールT

ほかの治療で服用している薬がある場合は、飲み合わせに注意が必要です。
市販薬の服用は自己責任のため、購入時は薬剤師とよく相談してみてください。

市販薬は効果が薄い

ドラッグストアに売っているコレステロールを下げる市販薬は、医師から処方されるものと主成分が異なるため、確かな効果や有用性が認められません
市販薬のなかには、脂質異常が改善できるとうたっていながら、ビタミン製剤で血行をよくするだけといったような商品もあります。

そのため、即効性を求めるときは市販薬は選ばない方が良いです。
健康診断でコレステロールの数値を医師から注意されたり、生活習慣の見直しを指導されたときはなるべく病院の処方薬で治療するようにしましょう。

コレステロールを下げる薬の副作用・危険とは?

コレステロールを下げる薬の副作用は「比較的軽い」ですが、いくつか考えられます。
ここからは、コレステロールを下げる薬の服用で考えられる副作用やリスクについて説明していきます。

コレステロール薬のおもな副作用

薬ごとに考えられる副作用は、以下のとおりです。

スタチン系の薬剤
(HMG-CoA還元酵素阻害薬)
筋肉痛、かゆみ・発疹などのアレルギー症状、黄疸、肝機能障害、血小板減少、末梢神経障害、高血糖、糖尿病、吐き気・嘔吐、頭痛・めまい、味覚異常、健忘、抑うつ、脱力感
陰イオン交換樹脂薬 腸閉塞、かゆみ・発疹などのアレルギー症状、吐き気、便秘、胃・腹部膨満感、食欲不振、腹痛
小腸コレステロールトランスポーター阻害剤 便秘、下痢、腹痛、腹部膨満感、吐き気、しびれ、脱力感、だるさ
プロブコール 失神、筋肉痛、脱力感、かゆみ・発疹などのアレルギー症状、貧血、めまい、頭痛、下痢、吐き気、腹部膨満感、食欲不振
フィブラート系の薬剤 筋肉痛、筋けいれん、かゆみ・発疹などのアレルギー症状、不眠・傾眠、頭痛、めまい、腹痛、吐き気、食欲不振、腹部膨満感、下痢、口内炎、頻尿、脱毛、味覚異常
ニコチン酸製剤 かゆみ・発疹などのアレルギー症状、めまい、頭痛、熱感、ピリピリ感、顔面潮紅、下痢、胸焼け、腹痛、動悸、脱力感、むくみ
EPA薬 肝機能障害、黄疸、かゆみ・発疹などのアレルギー症状、出血傾向、咳、呼吸困難、貧血、悪心、嘔吐、腹部不快感、下痢、便秘、食欲不振、口内炎、口渇、頭痛、眠気、不眠、しびれ、四肢痛、全身倦怠感、女性化乳房、ニキビ

コレステロールを下げる薬の副作用として、かゆみといったアレルギー症状に悩まされるひとは多くいます。
胸焼けや吐き気といった身体的な症状のほかに、睡眠障害、脱力感・抑うつといった精神的な症状があらわれるケースがあります。

また、ほかの薬と併用することで起こる副作用もあります。
薬について不安がある場合は処方医や薬局薬剤師に相談するようにしましょう。

筋肉痛を感じたら横紋筋融解症を疑う

横紋筋融解症はコレステロール薬の副作用のひとつで、筋肉障害があらわれます。
骨格筋や心筋などの横紋筋が壊れてしまう病気で、早期発見・治療が大切です。

症状は筋肉痛や筋力の低下、マヒなどのほか、赤褐色の尿がでるといった症状がみられます。

コレステロールを下げる薬の注意点

コレステロールを下げる薬を服用するうえで、気をつけたい注意点を確認しましょう。

服薬前後でグレープフルーツの摂取はしない

コレステロールを下げる薬を飲む際に注意しなければならないのは、グレープフルーツの摂取です。
薬を飲む前後でグレープフルーツジュースや果実そのものを食べてはいけません。

グレープフルーツに含まれる「フラノクマリン」という物質は、CYP3A4という腸内酵素のはたらきを弱めます。
腸内酵素のはたらきが弱まると、薬が体内に吸収されやすくなるため、効きすぎてしまうのです。

コレステロールが下がりすぎてしまうと、最悪の場合は死に繋がる危険性があります。

ダイエット目的で服用しない

「脂質を減らしたい」というダイエット目的での薬の服用は、身体に必要なコレステロールまで減らしてしまう恐れがあります。
コレステロール(脂質)を下げる効果のある薬ですが、飲んだからといって痩せるものではありません。

たとえ痩せていても、「コレステロール値が高い」と診断されるひとはいます。
体型とコレステロールの数値は関連性がないのです。
けっしてダイエット効果を期待してコレステロールを下げる薬は飲まないようにしましょう。

自己判断で薬を止める・減らすのはNG

基本的に、コレステロールを下げる薬は飲み続ける必要があります。
薬の効果でコレステロールが下がったとしても一時的なものに過ぎないため、自己判断で服用を中断してしまうのは危険です。

投薬の調節は、生活習慣の改善によってコレステロールの低下がみられた場合などに、医師によって判断されます。
数値が下がったからといって薬をやめても良いというわけではないので、医師の指示に従うようにしましょう。

妊活・妊娠中の女性は薬の服用を控える

女性の場合は、妊娠・授乳中にコレステロールを下げる薬を服用できません。
妊娠中に薬を服用すると、母体や胎児の成長に影響を与える恐れがあるためです。

また妊活中も、コレステロールを下げる薬の服用は受精卵が着床しづらく、流産をするリスクが高まります。
女性で妊娠を望む場合は服用を控えるようにしましょう。

男性側は、コレステロールを下げる薬が不妊の原因になったり、妊娠に影響を与える可能性はありません。

不妊の原因はさまざまありますが、コレステロールを下げる薬が精子の状態に影響を与える心配はないと言われています。
むしろ、コレステロールが高い状態が健康的に良いとは言えないので、適正値を保つようにしましょう。

認知症・アルツハイマーになる危険性も

コレステロールを下げる薬に使われる成分(スタチン)が、認知症やアルツハイマーを引き起こす恐れがあるといわれています。
しかし、コレステロールを下げる薬と認知症の関係はあきらかになっていなく、認知機能の低下や記憶障害のリスクが高まるという意見もあれば、逆にスタチン系の薬剤が認知症の発症予防に効果があるという研究報告もあります。

因果関係は未だ究明段階ですが、コレステロールが高い状態は万病のもとになるので治療は必要です。
認知症に限らず、薬の副作用に不安がある場合は、医師に相談するようにしてください。

治療薬が必要?「脂質異常症」とは

コレステロールが基準値におさまっていない状態を「脂質異常症」といいます。

コレステロールが基準値におさまっておらず、改善がみられない場合に薬が処方されます。
血中のコレステロールが多すぎたり、少なすぎる状態は冠動脈疾患の発症率を高めるためです。

脂質異常症と診断される条件

脂質異常症とは、血中のコレステロールが異常な値の状態です。

悪玉のLDLコレステロールが多すぎたり、善玉のHDLコレステロールが少なすぎると命にかかわるような虚血性心疾患脳梗塞などの脳血管疾患、動脈硬化疾患などを引き起こす恐れがあります。

脂質異常症と判断基準となる数値については、日本動脈硬化学会が公表しています。

LDL(悪玉)コレステロール 140mg/dl以上 高LDLコレステロール血症
120~139mg/dl 境界域高LDLコレステロール血症
HDL(善玉)コレステロール 40mg/dl未満 低HDLコレステロール血症
中性脂肪 150mg/dl以上 高トリグリセライド血症

参考:「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版─改訂のポイント─」(日本動脈学会)

以上の数値が当てはまる場合は、脂質異常症と診断されます。

ただし、コレステロールが基準値から外れていても、すぐに薬が処方されるわけではありません。
生活習慣の見直しをはじめて数ヶ月経過しても数値に改善が見られない場合は、医師の判断で薬が処方されます。

薬に合わせて運動療法+食事療法を

一般的にコレステロールの異常を引き起こす原因は生活習慣の乱れです。
まずは運動や食事など日常生活の見直しをおこない、コレステロール値の改善を目指します。

栄養バランスを考えた食事や適度な運動を心がけたり、飲酒や喫煙を控えて規則正しい生活を起こると徐々にコレステロールが正常値に戻ってきます。

コレステロールを下げる食事を心がける

悪玉コレステロールが高いひとは、日ごろの食生活の脂肪分が多めになっている可能性があります。

動物性脂肪・脂質の多い食品の摂取を控え、血中のコレステロールを下げる作用のあるDHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)、水溶性食物繊維などを意識して食べるようにしてみましょう。

コレステロールを下げる食事について、詳しくは以下をご覧ください。

軽い運動でコレステロール対策ができる

1日30分程度の軽い運動が、コレステロールを下げる対策として効果的です。
毎日ウォーキングなどの軽い運動を、継続してみましょう。

とくに有酸素運動は体脂肪を燃やすため、中性脂肪を減らして悪玉コレステロールを下げる効果が期待できます。

コレステロールを下げる運動について、詳しくは以下をご覧ください。

コレステロールは薬に頼りすぎず改善を目指そう

コレステロールを下げる薬について解説してきましたが、いかがでしたか?

脂質異常と診断を受けたときは、医師から薬に合わせて生活習慣の見直しについて指導されます。

コレステロールが高くなる原因のほとんどは、生活習慣の乱れです。
脂質異常は、薬に頼りすぎず、日常生活の見直しをおこなう必要があります。
薬はあくまで補助的なものと考えて、生活習慣の改善でコレステロールの基準値を目指しましょう。

コレステロールを下げる方法のまとめは以下の記事をチェック!

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