健康

2015/05/19

家族性高コレステロール血症の恐れと診断。どうすれば?

家族性高コレステロール血症の恐れと診断。どうすれば?

脂質異常の一種に、家族性高コレステロール血症というものがあります。耳慣れない名称ですが、どのようなものなのでしょうか。どのように対処すればよいのでしょうか。

50代男性からの相談:「家族性高コレステロール血症の予防法は?」

職場で健康診断をした際にコレステロール値が高いと指摘されてかかりつけの病院へ再検査に行きました。結果は家族性高コレステロール血症の恐れがあると診断されました。遺伝的なものなのでしょうか。予防法はありますか。

遺伝的に生まれつき悪玉コレステロール値が高くなる

家族性高コレステロール血症とは、遺伝的に生まれつき悪玉コレステロール値が高くなってしまう症状のことです。重大な症状につながる危険があり、早期の治療が望まれます。

両親が高コレステロールの場合、家族性高コレステロールの可能性が高く、遺伝と思われます。家族性高コレステロール血症は、生まれつき悪玉コレステロール値が増えてしまうことで、日本では100万人に1人の割合と言われています。一般的には生後間もなく、幼少のころから治療を始めることが多いのですが、未治療の場合、冠動脈疾患を起こすリスクが高いため、早期に治療しなければなりません。(看護師)

対策はやはり、生活習慣の改善がメイン

遺伝により受け継いだ体質はどうしようもないものの、生活習慣の改善が必要なのはその他の高コレステロール血症と同じです。食事や運動のほか、飲酒や喫煙、肥満や塩分の過剰摂取に気をつけましょう。

遺伝の体質を変えることは難しいのですが、予防するためには、やはり食生活、日常生活の見直しが必要です。カロリー控えめで、標準体重を維持してください。油はオリーブオイルやサフラワー油、ナタネ油など不飽和脂肪酸、リノール酸を含む植物性のものに変えましょう。(看護師)
生で食べられる野菜は生で食べ、皮ごと食べれる果物は皮ごと食べるようにしましょう。アサリや帆立に含まれるタウリンや、魚に含まれるDHAも効果があるといわれています。また、酢がコレステロールを下げる効果があることは、よく知られています。(看護師)
以下の6つを心がけるようにしましょう。
 1. 減量:適正体重の維持(BMIボディマス指数18.5~24.9の範囲)
 2. 減塩:食塩摂取の制限(7g/日以下)
 3. アルコール摂取の制限:アルコールは脂質を高めることが知られています。赤ワインを1日1杯だけの場合は、ポリフェノールが身体に様々な良い影響をもたらすと言われています。
 4. コレステロールや飽和脂肪酸の摂取制限:乳製品や油脂、脂肪の多い肉などを避けるようにし、野菜などの植物繊維を多く含むバランスの良い食事を心がけましょう。
 5. 運動療法(運動・身体活動量の増加):ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動をできれば毎日、1日30~60分間、1週間で合計180分以上行いましょう。
 6. 禁煙 (看護師)
食事や日常生活の見直しでも改善されない場合は薬物治療もありますから、定期的に病院を受診して、検査を受けるようにしてください。(看護師)

家族性高コレステロール血症の恐れがあるということは、遺伝的に悪玉コレステロール値が高くなりやすい体質であるということ。人一倍注意して、生活習慣を改善する必要があります。将来の命にかかわるリスクを少しでも減らすために、食事や運動、減量や禁煙など、できるところから始めてみるのはいかがですか。


<こちらの記事は、看護師・薬剤師・管理栄養士等の専門家(以下、「専門家」)が回答するQ&Aサイト「なるカラ」の回答を元に作成されております。本記事における専門家のコメントはあくまで「なるカラ」で回答した各専門家個人の意見であることをご理解の上、お読みいただければ幸いです。>

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