健康

2015/03/13

頻尿、残尿感、夜中のトイレ…これって前立腺肥大?

頻尿、残尿感、夜中のトイレ…これって前立腺肥大?

トイレが近くなった、夜中におしっこに起きるようになった、残尿感がある、尿切れが悪くなった、といったトイレの悩み、もしかしたら、前立腺肥大の症状かもしれません。加齢によるホルモンの変化が原因と言われているものの、原因がいまだはっきりせず、西洋医学では対症療法しかありません。

病院の処方薬の副作用で勃起・射精障害が出てしまう場合もあり、困って漢方を試す人もいるのだとか。東洋医学的には、腎気(※)を損なう過度な性生活、や血行不良、身体の冷えを改善させ、同時に腎気を補う山芋や黒いもの(黒ゴマ、黒豆、ひじき、牡蠣など)を食べるとよいとされています。

前立腺肥大におすすめの漢方薬3つ

前立腺肥大による症状は漢方で改善できます。漢方薬には量販店でも扱いのあるエキス顆粒タイプと、漢方薬局で処方される丸薬や煎じ薬などがありますが、煎じ薬の方が効果を実感しやすいでしょう。エキス顆粒タイプを飲む場合は、60~80℃くらいのお湯で溶かして飲むと効果が高まります。

・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

肩こり、赤ら顔など、おけつ(瘀血。血のめぐりが悪く、症状が進むとつめが紫色になる)傾向の人に。血液循環を良くし、筋肉の血の巡りが悪さやおけつを取ってくれます。気を巡らせる作用のある桂枝(ケイシ:ニッキつまりシナモンのこと)が配合されているため、アレルギーの方は注意が必要です。軟便になることもあります。

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桂枝

・牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)

冷えやすく、腰痛、下肢痛、頻尿、特に夜間頻尿のある人に。「腎」を補い身体を温め、循環をよくします。ただし、体力のある人やのぼせの強い人は、動悸などの副作用の可能性があり、おすすめできません。

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附子

・猪苓湯(ちょれいとう)

頻尿、排尿痛、排尿困難、血尿などに。膀胱炎などで、抗生剤を服用しても排尿痛や排尿困難が続く場合にも有効です。利尿作用、熱や炎症を抑える作用があります。胃部不快感などが出る場合があるので注意してください。

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猪苓舞茸

時間のある時に自分でできる、ツボ押しに挑戦してみよう

また、ツボ指圧も前立腺肥大に関わる症状に効果的なものがあります。ツボを指圧するときは、入浴中かお風呂上りが効果的です。呼吸に合わせてゆっくりと、息を吐きながら押し、吸いながら離すのがコツ。カイロでツボを温めるのも良い方法です。

それでは実際に、泌尿器系を整える4つのツボを刺激してみましょう。

・腎兪(じんゆ)

腰に手を当て、親指があたるところ。

東洋医学的には生命の根源と考える「腎気」を補うとても大事なツボです。背骨に向けて押すと効果的。腰痛、足腰の冷え、だるさ、泌尿器系の症状に。

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・膀胱兪(ぼうこうゆ)

腰に手を当て、親指があたるところ。

腰骨と尾てい骨の中間の高さの背骨のでっぱりから、左右それぞれ指幅2本分外側にあるツボです。仙骨に向けて押したり、仙骨全体をカイロで温めるのも効果的。頻尿、尿漏れ、便秘、下痢、腰痛、下肢痛などにも有効です。

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・関元(かんげん)

いわゆる丹田のこと。へその下、指4本のところです。

まっすぐ垂直に、痛くなりすぎない程度に押します。丹田に意識を置いて腹式呼吸を心がけるのも良いでしょう。冷え症、EDなどにも効果のあるツボです。

関元

・三陰交(さんいんこう)

足の内くるぶしから指4本分の位置。骨に向かって押すと効果的。

冷え性や身体の水分コントロール(泌尿器系)に効果があり、身体の水はけをよくし、おしっこが出やすくなります。

三陰交

これまで漢方やツボになじみがなかった人も、少し知識を得るだけで、ぐっと身近に感じられたのでは。これらに加え、日常生活の中で、冷えや過労を避け、トイレを我慢しないことも重要です。忙しい毎日だからこそ、自分の身体とじっくり向き合うことは価値のある投資。気軽にできそうなところから、この機会にトライしてみるのはいかがでしょうか。

(※)腎気とは……漢方医学でいう「腎」とは内分泌系、泌尿・生殖器系、免疫系、中枢神経系の機能の一部のことを指し、腎にある精気を「腎気」といいます。加齢とともに腎気が衰えてくることで、それらの機能が低下すると考えられているのです。

監修者プロフィール
■髙橋公子
平井薬局 勤務
薬剤師
鍼灸師
未病予防カウンセラー

調剤薬局での勤務時、西洋医学だけでは解決しない問題に直面し、東洋医学も志す。その後、漢方薬局で薬剤師として勤務しながら鍼灸師の免許を取得。西洋・東洋医学の見地からの調剤と、鍼灸治療を得意とする。豊富な経験と一児の母である自らの経験を生かし、乳幼児からシニア世代まで身体改善へのカウンセリングも行っている。

漢方は症状や体質によって処方が異なりますので、必ず医師、薬剤師、登録販売師に相談して購入し、用法用量を守って服用してください。現在の症状が悪化する、気分が悪くなる、発熱、咳、呼吸困難などの異常が現れた場合は服用を中止し、ただちに医師に相談を。漢方の服用方法やツボ指圧の注意点など、詳しくはこちらをご覧ください。

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