糖尿病とはなにか? 診断基準や原因・予防法を徹底解説

  • 作成日:2017.06.13
  • 更新日:2017.08.09
健康

糖尿病は様々な異常が身体に現れてしまう重大な病気です。ここでは、糖尿病の症状や原因、診断基準、身体の様々な場所に現れる合併症、治療法や予防法についてなど糖尿病に関する情報を網羅しています。糖尿病を予防したい人は、まずは糖尿病をよく知ることから始めましょう。

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糖尿病とは

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糖尿病とは、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が上がる病気です。その上がった血糖値を下げるホルモン・インスリンは膵臓(すいぞう)から分泌されています。血糖値が高いと、血糖値を無理やり下げようとして余分に分泌して膵臓が疲れてインスリンの分泌が弱くなります。

この状態を糖尿病になる前の耐糖能異常(糖尿病予備軍)といい、症状は年々進んでいきます。現代の医学ではもとに戻すことは難しいと考えられています。

糖尿病には2つの分類があります。1型糖尿病と2型糖尿病です。日本では、男性が約6人に1人。女性は約11人に1人が2型糖尿病にかかっている疑いがあります。

1型糖尿病はインスリンの依存型は自己免疫疾患の原因で発生し、発生すると定期的にインスリンの自己注射が必要になります。

2型糖尿病は、インスリン非依存型で遺伝的要因や過食・運動不足など生活が乱れて起こるものです。インスリンの自己注射はいりません。日常の生活習慣に気を付ければ予防できます。

血液検査で血糖値が高くても問題になる事はありませんが、数年間何もしないで放置すると、全身の血管を障害して合併症を引き起こす可能性が高くなります。この合併症を防ぐために血糖値を下げることが糖尿病の治療です。

糖尿病の代表的な合併症は、

  • 糖尿病性神経障害(両足のしびれ・痛み・立ちくらみなど)
  • 糖尿病網膜症(視力低下・失明など)
  • 糖尿病性腎症(タンパク尿・むくみ・人工透析など)
  • 心筋梗塞(急な胸の痛み・心停止など)脳梗塞(手足の麻痺・ろれつが回らないなど)
  • 足壊疽(足の皮膚が赤くはれる・足が腐る)
  • 歯周病(歯肉の痛み・歯が抜けるなど)

これらの合併症や症状は糖尿病になってすぐになるわけではありません。

糖尿病と歯周病の関連については以下の記事をご覧ください。

糖尿病で手足を切ることはあり得るのか?

糖尿病で手足などの末端を切断する場合もあります。
糖尿病足病変は、高血糖の状態が長時間続くことで生じる合併症が重なって壊疽が生じます。末梢神経障害(神経に栄養を供給する細い血管の血行が高血糖により悪くなり神経部分的に死滅する・足のしびれ・足がつる・こむら返り)の症状がそれです。

症状が悪化すると、感覚の麻痺が生じ痛みの感覚が麻痺して、気付かずにそのままにしておくと壊疽を起こす原因となります。また、動脈硬化による血行障害で壊死を起こします。

血管が狭くなり、血液が流れにくくなり最初はしびれ・傷が治りにくい・傷から化膿してくるなどが起こり最終的に壊死となり、その部分を切断しなければならなくなってしまいます。

1型糖尿病

健康診断で血糖値が高いから再検査してくださいとなったら、まず糖尿病だと思いませんか? 検査で空腹時の血糖が109mg/dlを超えると糖尿病の疑いで、再検査が必要になります。再検査時に空腹時の血糖時が126mg/dl以上あれば1型糖尿病と診断されます。

1型糖尿病は、膵臓のβ細胞が壊れてしまい、インスリンが分泌されなくなる自己免疫疾患の病気です。
この病気は、インスリンを体外から補給しなければ命にかかわりますので、従来はインスリン依存型糖尿病と呼ばれていました。1型糖尿病が発生するのが、若い方や子供が多かったことから、若年性糖尿病・小児糖尿病とも呼ばれていました。

現在は、全部まとめて1型糖尿病として統一された病名としています。

劇症1型糖尿病

劇症1型糖尿病とは、インスリンを生産する膵島(ランゲルハンス島)β細胞で、ランゲルハンス島の細胞が急速に破壊されることによって起こる疾患です。

現在、劇症1型糖尿病が発症する原因はわかっていません。本来であれば、健康な状態の血糖中の糖分(血糖)が上昇した時に膵臓のβ細胞から血糖値を下げるホルモンであるインスリンが分泌され、血液中の糖分は肝臓や筋肉などの細胞に取り込まれ、血糖値が正常に戻ります。

しかし、劇症1型糖尿病では、β細胞が球気に破壊されることによってインスリンが分泌されない状態になり、急激な高血糖を起こします。このケースで死亡する事も珍しくありません。回復したとしてもインスリンの生産が出来ないため、今後インスリン治療を続けていく必要があります。

暖除進行1型糖尿病

暖除進行1型糖尿病は、脾島関連自己抗体の

  • GAD抗体
  • ICA抗体
  • IA-2抗体
  • インスリン自己抗体

が検出されなければ2型糖尿病と類似した病態を示す1型糖尿病のサブタイプです。

内因性インスリン分泌を温存することにより、血糖値の安定化が得られ、その結果糖尿病性合併症の予防に貢献しますが、暖除進行1型糖尿病は、発症当初はインスリン分泌能が残存している事が多く、このような症例は早期インスリン治療ができます。


暖除進行1型糖尿病の臨床的特徴と診断

暖除進行1型糖尿病の発症時は食事・内服薬療法で治療ができ、非インスリン依存状態ですが、数年間観察していると徐々にインスリン分泌機能が低下して、インスリン依存状態に移行します。

脾島関連自己抗体のGAD抗体・ICA抗体・IA-2抗体およびインスリン自己抗体などの膵島関連自己抗体が重複もしくは単独で経過中持続に陰性を示します。発症年齢は30~50歳と中年から高齢であることが多いです。

2型糖尿病

糖尿病で最も多いのは、2型糖尿病です。2型糖尿病の発症には、遺伝的素因に環境因子が加わる事によって発症します。環境因子としては、加齢・肥満・過食・運動不足・ストレス・妊娠があります。過食や運動不足といった生活習慣病も関係してくるので、正しい生活習慣を身に着けて実行する事が2型糖尿病の予防です。

食事により血糖値が上がるとインスリンの分泌が増え、その結果、血糖値は速やかに元の状態に戻り、インスリン分泌量も低下します。しかし、インスリン分泌障害があると、インスリンの分泌が遅れ、またインスリンの分泌量も少ないため、血糖値の高い状態を持続します。

また、血圧を下げようとして、インスリンの分泌量が多い状態が続くと、インスリンを作る膵臓はやがて疲れてしまい、次第にインスリンが分泌しなくなり、血糖値の高い状態が常に続くようになります。

必要量のインスリンが分泌されても、インスリンに対する反応が鈍くなります。これをインスリンの抵抗性といいます。インスリンの効き目が弱くなってしまうと、食事により血糖値が上昇した状態がしばらく続くようになります。

血糖値を下げようとしてインスリンの分泌量は増えますが、やがて膵臓が疲れてしまい、インスリンの分泌量が低下して血糖値が高い状態が常に続くことになります。

体内では多くのホルモンが分泌していますが、脾臓のランゲルハンス島のβ細胞という所から分泌されるインスリンだけが唯一血糖値を下げる事ができます。

糖尿病の診断基準

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1型糖尿病の診断基準

1型糖尿病の診断基準は、下記の1~4のいずれかが確認された場合です。

  • 早朝空腹時の血糖値126mg/dl以上
  • 75gOGTTで2時間値200mg/dl以上
  • 随時血糖値200mg/dl以上
  • HbA1Cが6.5%以上

正常値は、

  • 早朝空腹時の血糖値110mg/dL以上
  • 75gOGTTで2時間値140mg/dL以上

です。上記の糖尿病型・正常型いずれも属さない場合は、境界型と判定されます。

糖尿病診断として慢性的な高血糖の存在を確認した場合、違った日に行った検査で、糖尿病型が再確認出来れば糖尿病と判断できます。血糖値とHbA1cを同時測定して、共に糖尿病型であることが確認できれば、初回検査のみで糖尿病と診断できます。

糖尿病診断の歴史

  • 1869年:
    ヘンリー・D・ノイズ(Henry D Noyes)が糖尿病と網膜炎の関連を報告。これが糖尿病による眼疾患の最初の学術的報告とされています。
  • 1962年:
    柴田進らが、寒天電気泳動法によって糖尿病患者の血色素成分異常を発見。後にHbA1cを報告しました。これが、209年に糖尿病診断基準に追加されます。
  • 1964年:
    ジョン・B・オサリバン(John B. O’Sullivan)らが100gOGTTにより妊娠糖尿病の診断基準を発表。
  • 1965年:
    WHO(世界保健機構)が糖尿病の分類・診断を始めて定義しました。同時期にDavisが糖尿病網膜症を非増殖性と増殖性との差異に重点を置いて病期分類を発表しました。これはDavis分類といい、現在は改変Davis分類として広く用いられています。
  • 1970年:
    日本糖尿病学会が糖負荷試験における糖尿病診断基準委員会報告を発表ししました。当時は糖負荷量は50gまたは100gの二通りが採用され、それぞれの基準値が設けられました。
  • 1980年:
    WHOが75gOGTTによる糖尿病診断基準を発表。それまでは50gOGTTや100gOGTT、1g/kg、50g/m2などさまざまな糖負荷による診断が行われていました。
  • 1982年:
    日本糖尿病学会が糖尿病の診断基準を改定。糖負荷量を、それまでの50gと100gの中間である75gとしました。診断基準値は当時のWHO基準値ではない、空腹時140mg/dL以上を糖尿病型としました。同時期にカーペンターとクスタンが100gOGTTによる妊娠糖尿病の診断基準(カーペンター・クスタン基準/Carpenter-Coustan criteria)を発表。
  • 1984年:
    日本産科夫人学会が妊娠糖尿病の診断基準を、75gOGTTにすると発表しました。
  • 1997年:
    妊娠糖尿病国際ワークショップが妊娠糖尿病診断基準を75gOGTTとしました。
  • 1998年:
    WHOが糖尿病の新診断分類として、空腹時血糖異常を追加しました。
  • 1999年:
    日本糖尿病学会が空腹時血糖の基準値を従来の140mg/dLから126mg/dlに下げた。また、インスリン非依存型糖尿病から1型糖尿病・2型糖尿病の分類に変更しました。
  • 2005年:
    日本糖尿病学会と日本肝臓学会が糖尿腎症早期診断のため改訂。スポット尿アルブニン値とクレフチニン値を補正した値で診断できるようにしました。同時期に日本内科学会がメタボリックシンドロームの診断基準を策定。
  • 2008年:
    日本糖尿病学会は空腹時血糖値の正常域に関する検討から100~109mg/dlの値を正常値としました。
  • 2009年:
    IADPSG(国際糖尿病・妊娠学会/International Association of the Diabetes and Pregnancy Study Groups)により、妊娠糖尿病の新たな診断基準を発表され、日本も2010年からこの基準を採用しました。妊娠糖尿病と明らかな糖尿病を明確に区別することとなったのです。
  • 2010年:
    ADA(米国糖尿病学会)がHbA1cを本格的に用いる新糖尿病診断基準を発表。同年に日本糖尿病学会が糖尿病の診断基準を改定し、HbA1cを本格採用しました。1回の検査で診断が可能となるケースを増やし、早期介入を可能としました。2010年国内で従来用いられたHbA1cのJDS値を国際標準化のため、0.4加算し、NGSP値とすることが決定しました。しかし、周知のため2年かけて臨床から健診に順次変更することとなります。
  • 2011年:
    WHOがHbA1cを診断に採用するとした新たな糖尿病診断基準を発表しました。
  • 2012年:
    日本糖尿病学会が劇症1型糖尿病の診断基準を改定。劇症1型糖尿病は発生時に敏速な診断が極めて必要であり、感度100%となるHba1cの最小値を算出し8.7%未満とする一部変更を行いました。
  • 2013年:
    日本糖尿病学会が緩徐進行1型糖尿病の診断を策定。GAD抗体もしくはIC抗体が陽性など、2項目を基準にしました。
  • 2014年:
    日本糖尿病学会と日本腎臓学会の糖尿病性腎症合同委員会が糖尿病腎症の新たな分類を発表。FR30mL/分/1.73m2未満の場合は尿アルブミン排泄量に関わらず腎不全期とする分類です。

糖尿病の検査

糖尿病検査の検査は、血液検査を行い血糖値を測定します。まず2つの血液検査を行います。


1、空腹時血糖値検査

空腹時血糖値検査で、検査前10時間は何も食べずに、翌朝に血糖値を測ります。健康診断で行う一般的に行う検査方法です。


2、ブドウ糖負荷試験

検査前10時間以上絶食してから、75gのブドウ糖を服用して、30分後・1時間後・2時間後に血糖を測定する方法です。通常の健康診断では検査せず、健康診断後に糖尿病の疑いがある場合に行います。

空腹時血糖値が110mg/dl以下、ブドウ糖負荷2時間血糖値が140mg/dl以下の場合は正常型、空腹時血糖値が126mg/dl以上、ブドウ糖負荷2時間血糖値や随時血糖値が200mg/dl以上でHbA1c(NGSP)6.5%以上だと糖尿病型と判断されます。糖尿病型に分類されなくても正常型より明らかに高い数値を境界型と呼びます。

これらの検査以外に進行段階により、血中のインスリンの量や尿中の糖分・たんぱく質の量を測る検査を行います。

よく聞くHbA1cは、ヘモグロビンといいます。赤血球のたんぱく質であるヘモグロビンに糖(グルコース)が結合したものの一種です。採血2ヶ月前から採血までの平均的な血糖状態がわかります。食事の量や時間に左右されずに血液状態が示されるので、血糖コントロールが良いかの悪いかを知る重要な指標です。

糖尿病の症状

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糖尿病の初期症状

糖尿病の初期症状は、


1、激しい喉の渇き、頻尿、多尿をもたらす

喉の渇きがある原因は、尿の量が増え体内の水分減少を起こし、喉が渇いた状態となり多く水分を採ることになるからためです。尿にたんぱく質が多く含まれるため、排尿時に泡が立ちやすくなります。


2、食事をしたのに空腹感が出る

経口摂取をすると、ブドウ糖が体内に取り込まれますが、糖尿病になるとブドウ糖は吸収されず、尿糖として排出され栄養分が体外に出るため、カロリー不足となり食事をしても空腹感を感じる事になります。

インスリン不足の結果、肝臓や末梢組織でブドウ糖の取り込みや利用が低下して肝臓からのブドウ糖放出が制限されてしまうのです。


3、食後数時間後にだるさや眠気を感じる

だるさや眠気は高血糖や低血糖時に現れる原因として、血糖コントロールが出来なくなり高血糖状態が続くと合併症が進みます。

低血糖症状は、自律神経症状です。血糖値が下がりすぎて異常な量の冷汗・手足の震え・熱っぽさ・動悸・不安感・吐き気が現れます。

高血糖時のだるさはインスリン不足で筋肉にエネルギー元ブドウ糖が取り込めないことで起こります。特に2型糖尿病は初期症状はなく無症状ですが、症状が出た時はかなり進行した状態ですので、すぐに専門科に受診してください。

1型糖尿病の症状

1型糖尿病の症状は急激に発症する事が多く、体に現れる初期の自覚症状としては、

  • 多尿(血糖値が高い状態は、腎臓が血液中のブドウ糖を水分とともに排泄するため)
  • 多飲(尿の量が増え体内の水分減少をおこし喉が渇いた状態となり多く水分を採ることになる)
  • 喉の渇き(尿と出した水分を補給しようとする働きで喉の渇きがある)
  • 体重減少(インスリンの作用低下すると、ブドウ糖をうまくエネルギーに変換出来なくなり、その為筋肉と脂肪が分解されエネルギーとして使われるから)
  • 体のだるさ

があります。

また、発症後、症状が進行するのも早く、場合によって極度のインスリン作用不足になり糖尿病ケトアシドーシスという急性合併症を引き起こしたり、急な1型糖尿病を発症する劇症1型糖尿病に陥り、それが重症の場合は意識障害から命の危険性があるため、救急車を呼んで病院に受診する必要があります。

しかしながら、一方で徐々に症状が進行する暖除進行1型糖尿病もあるため、診断発見の難しいこともあります。

ちなみに、劇症1型糖尿病の症状は、1型糖尿病の症状の他に、70%以上の確率で風邪の症状や、腹痛・嘔吐・悪心などの腹部の症状が見られてから、子供で2~3ヶ月、大人で1週間~10日程度で1型糖尿病を発症することが多いです。

健診の検査でヘモグロビンA1cが正常値であっても突然に発症するのが、1型糖尿病最大の特徴です。

劇症1型糖尿病の症状

劇症1型糖尿病発症症状は、急激な血糖値上昇が起こる前に、約70%の患者さんに起こる症状があります。

  • 上気道炎では風邪の症状、咽頭痛、発熱
  • 消化器症状では腹部通、悪心、嘔吐

上記のような症状が見られ、初期症状で風邪の判断されやすいです。その時点では、糖尿病の兆候はありません。その後、数日で急激な血糖上昇が起こり、口渇・多飲・多尿・全身倦怠感が見られます。

注意しなければいけないのは、全身の倦怠感が強く出るので、口渇・多飲・多尿などの症状があっても患者さんは気が付かずにいて、病院の診察で糖尿病であると思い至らない場合があります。しかし血液検査をすれば、血糖値が高い状態が確認できるので速やかに血糖コントロール治療に入る事が出来ます。

2型糖尿病の症状

2型糖尿病は、ゆっくりと進行します。初期症状はなく、少し喉が渇くぐらいです。しかしそのままにしておくと、1型の症状として体に起こってきますので健診をきちんと受けて現状の自分を知ってください。

糖尿病の合併症

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糖尿病合併症の種類

糖尿病の合併症の種類ですが、糖尿病細小血管障害で起こる病気は、以下の通りです。

  • 糖尿病神経障害
  • 糖尿病網膜症
  • 糖尿病腎症
  • 心筋症
  • 糖尿病皮膚疾患

糖尿病の合併症が起こる原因

なぜ糖尿病が発生すると合併症が出るのかですが、糸球体濾過量が高く、その後アルブミンたんぱく質が排泄されるようになり、次第にたんぱく尿となります。

その後糸球体濾過量が低下して血清クレアチンの濃度が上昇して最終的に腎不全になり、血液透析をしないと生きる事が出来なくなります。糖尿病を放置していると、全身の血管が障害されて合併症が起こってしまいます。

たんぱく尿になると糸球体濾過量が低下するのは、糸球体というのは、糸を巻いたような球形のものです。糸球体に血液が入り、濾過をされて尿のもとになります。この網目とかそういうものが脆くなってきたり租くなってきたり、あるいはそこに陰イオンといって、チャージがついていなかったり、いろいろな原因で糸球体の障害が起こっているとたんぱく尿が出てしまうのです。

糖尿病は慢性的に血糖値が高い状態が続く病気です。血糖とは、血液中のブドウ糖濃度のことです。血液中にブドウ糖が異常に増えた状態が続くと全身の血管を傷つけその結果様々な合併症が現れます。

ブドウ糖が異常に増えた状態が続くと、血液の中に入った糖は、細胞に運ばれるタイプか、血液中に溜まるタイプに分かれるます。その中で使われなくなった糖が面倒なことを起こします。それが、インスリンの機能低下を起こし細胞に運ばれなくなり血管内に糖が滞在し血管を傷つけてしまうのです。

糖尿病で血管が傷つけられて起こる合併症は、腎症・網膜症・神経障害の3つでこれらは、細い血管が高血糖によって傷つけられ起こる病気です。太い血管が傷つけられて起こる大血管症という合併症があります。これが動脈硬化症です。

糖尿病性腎症

糖尿病性腎症は糖尿病の合併症です。糖尿病性腎症の場合、急に尿が出なくなるのではなく、段階を経て病気が進行します。このため。出来るだけ早期に発見して、適切な治療をする事か重要です。

現在、糖尿病性腎症が原因で透析を受ける事になった人が、全透析患者さんの内44.1%(2012年統計)と最も多い割合を占めています。

糖尿病性腎症の原因としては、糖尿病で血糖値の高い状態が長期間続く事で、全身の動脈硬化が進行し始めて、毛細血管の塊である腎臓の糸球体できめ細かな血管が壊れて網の目が破れたり詰まったりして、老廃物を濾過する事が出来なくなる事です。しかし、根本的な原因ははっきり解明していません。

糖尿病性腎症の症状は、病気の段階によって異なります。

第1期(腎症前期)

たんぱく質、あるいはアルブミン値が30未満で、正常です。腎機能30以上であれば治療法としては、血糖コントロールです。自覚症状はほとんどなく、尿の検査をしないと判断できません。

第2期(早期腎症期)

たんぱく質、あるいはアルブミン値が30~299で、腎機能30以上であれば治療法としては、厳格な血糖コントロールと昇圧治療です。自覚症状はほとんどなく、尿の検査をしないと判断できません。

第3期A(顕性腎症期)

顕性アルブミン尿300以上あるいは特続性たんぱく尿0.5以上。腎機能30以上であれば治療法としては、厳格な血糖コントロールと昇圧治療・タンパク質制限を行います。むくみ・息切れ・胸の苦しさ・食欲不振・満腹感などの自覚症状があります。

第4期(腎不全期)

たんぱく質、あるいはアルブミン値は問わない、腎機能30未満であれば治療法としては、昇圧治療・低たんぱく食・透析療法導入です。顔色が悪い・疲労感・嘔気あるいは嘔吐・筋肉の強直・つりやすい・筋肉や骨に痛みがある。手のしびれや痛み・腹痛と発熱などの自覚症状があります。

第5期(透析療法期)

数値は問わず、透析療法を行います。治療として、透析療法・腎移植です。顔色が悪い・疲労感・嘔気あるいは嘔吐・筋肉の強直・つりやすい・筋肉や骨に痛みがある。手のしびれや痛み・腹痛と発熱などの自覚症状があります。

第3期以後では、進行を遅らせる事が出来ても、良い状態にすることは出来ないので、第2期の段階までで、糖尿病性腎症を発見する必要があります。

特に塩分は、第1期2期は制限しませんが、第3期では7~8gと、それ以降塩分の制限がかかります。第4~5期では、~7gになります。第5期になると、栄養指導となり透析患者食事療法に準じていきます。

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症は代表的な糖尿病の合併症です。糖尿病網膜症は、網膜の血管、特に毛細血管の病気です。毛細血管にこぶが出来たり、拡張して血管壁が薄くなったり、内腔が閉塞したりします。その程度や範囲が徐々に拡大して網膜症は進行していき、黄斑症や増殖網膜症になると、視機能が冒されます。

糖尿病網膜症の検査は、眼底検査が基本です。ほかに蛍光造影検査も必ず行います。糖尿病網膜症は病期を見極める事が治療のうえ重要です。簡単流れでは、単純期・前増殖気期・増殖期の順番で進行していきます。

それとは別にどの期であれ、黄班症が現れる事があります。それを的確に知るには、蛍光造影検査が不可欠です。黄斑症は、中心の廻りの血管から血漿(血液内の液体成分)がもれ、中心にたまる事によって起こります。中心に水がもれ、溜まるとやがて視力が大きく低下します。

治療法として有効性が確認されているのは、レーザー網膜光凝固術と硝子体術です。薬物治療もありますが、進行性の網膜症には、効果が期待できません。レーザーは進行した網膜症の治療としては最も強力な方法です。黄斑症の水漏れを起こしている部分を凝固したり、あるいは吸収を促進するために格子状に凝固したりします。

前増殖期、増殖期の網膜症には汎網膜光凝固術が必要です。予防としては、生活習慣病の改善です、食事療法・運動療法・ストレスを溜めない。などを日常行ってください。定期的に眼科で検査をしてください。

糖尿病の原因

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糖尿病の大半占める2型糖尿病の発生原因は、遺伝子因子と環境因子になります。遺伝因子とは、両親や兄弟が糖尿病で有るという遺伝体質のことです。また、環境因子とは、肥満・過食・高脂肪食・運動不足・ストレス・喫煙などです。この因子が重なって糖尿病が発生すると考えられています。

しかし、現在、環境因子は糖尿病の原因ではないとされてきています。糖代謝異常が糖尿病の直接の原因です。まず、糖代謝は糖分を細胞の中にきちんと取り込んで、その細胞がそれをエネルギーに変えて消費するという自然の仕組みです。これが正常に動かない状態が糖代謝異常として糖尿病になるのです。

糖尿病になる特定遺伝子異常はまだ証明はされていません。複数の遺伝子と複数の環境要因が発症に関与する多因子遺伝性疾患と考えられています。つまり、糖尿病という病気が遺伝するのではなく、糖尿病になりやすい体質として遺伝している、ということなのです。

糖尿病の遺伝は変えられなくても環境因子は変えられるので生活習慣を改善していく事で糖尿病の予防は出来ます。日本人はもともと欧米人よりもインスリン分泌量が少ない民族ですので痩せていても糖尿病になります。

また、肥満体の人は過食の場合が多く糖質摂取量過多になりやすいのですが、痩せてる人でも麺類やごはんばかり食べてると糖質摂取過多になり、インスリンの動きが追い付かなくなることも考えられます。

劇症1型糖尿病の原因

劇症1型糖尿病の原因については、現在時点ではわかりませんが、色々な研究からの発表によると、

  • 遺伝素因のある種のHLAタイプ
  • 膵島へのウイルス感染
  • ウイルス感染に対する過乗な免疫応答ウイルスに対して免疫反応にブレーキが利かず、免疫系がウイルスに感染したβ細胞を攻撃してしまう

上記の3つの関与によって発症すると推測されています。

ペットボトル症候群

ペットボトル症候群とは、スポーツドリンクや味の付いた飲み物で清涼飲料水などを、水のように飲むことで起こる糖尿病のことです。清涼飲料水ケトアシドーシスともいいます。

ケトアシドーシスというと、1型糖尿病の方に多いインスリンの絶対的欠乏からくるアシドーシスで、通常血液の酸塩基平衝は一定のPh7.4に保たれているのを酸性側に傾けようとする力です。ただ、2型糖尿病患者さんも、ペットボトル症候群によってケトアシドーシスが起こることがわかっています。

ケトアシドーシスのメカニズム

糖尿病でインスリンの分泌能力低下している場合、エネルギーとなる絶対必要な量のブドウ糖を吸収しにくくなり、結果エネルギーの元を筋肉脂肪から得ようとします。この際にケトン体という物質が作られこれが血液を酸性に傾けさせる要因物質となります。

この状態が断続されれば疲労が取れなくなり、体の機能低下が起こり、最終的に意識がなくなる方もいます。糖質の高い飲料水を飲んでばかりいると血糖が高くなり、糖尿病状態となります。

ペットボトル症候群の自覚症状と対策

ペットボトル症候群の自覚症状は、喉の渇き、水分を欲しがる、またブドウ糖がエネルギーに利用される事なく体内から尿により出てしまい、甘いジュースが欲しくなります。

このように、喉が渇く・甘い飲み物がほしい・清涼飲料水を飲む・トイレが近くなる・ブドウ糖が尿としてでる、といった繰り返しとなり、2型でもケトアシドーシスとなってしまいます。

ペットボトル症候群の治療は清涼飲料水の飲みすぎに注意する。生活習慣が招く病気ですので、糖尿病と同じ扱いになります。ペットボトル症候群は一過性の病気ですので習慣的に飲むのを控えていきます。

紅茶や緑茶などのカテキンとポリフェノールを飲用して血糖値を下げる効果もあのますので試してください。

糖尿病の治療と予防

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糖尿病の治療

糖尿病治療は、糖尿病の状態は様々で、患者様それぞれの病態・病期に合わせた治療がおこなわれます。小児に多いのは1型糖尿病で最初からインスリン治療が必要ですが、成人に多い2型糖尿病では、食事療法・運動療法が中心になります。治療の効果や合併症の進行状態で治療を修正しながら行います。

2型糖尿病の治療

最近、糖尿病治療について、日本糖尿病学会がガイドラインを出して治療しています。2型糖尿病の治療方法は、過食・運動不足・ストレスなどの生活習慣病改善をしていき、糖尿病の代謝異常をによる起こる合併症の予防です。

通常の2型糖尿病の治療としてまず行うのは、食事療法・運動療法を含めたライフスタイルの改善です。それと、肥満も関係しているので改善が必要です。

2型糖尿病の治療は、特定健診を行い、自分がどの位置かを知りましょう。食事療法、味付けの濃い食事や塩分・糖質・脂肪の多い食生活は、なるべく避けましょう。また、早食いや・朝抜き・夜遅く食べる・間食は避けてください。

自分が出来ないようでしたら病院の栄養指導をしてもらってください。

運動療法を行ってください、軽いジョギングや最近は、ジムでも糖尿病患者さん専門のトレーニングを行っている場所もあります。専属のトレーナーと栄養士が付いて指導してくれます。

まずは主治医に相談して、運動していいかご相談ください。運動の範囲でできないこともありますので。

上記の方法で改善できなければ、薬物治療血糖降下薬が追加されます。

1型糖尿病の治療

1型糖尿病は、自己免疫異常により、インスリンを合成するβ細胞が破壊されインスリンが絶対的に不足する。そのうえ、白血球の細胞適合高原のタイプにより発症危険が高まります。

薬物治療血糖降下薬と食事・水分・運動・など生活の縛りがたくさん出てきます。当然透析治療血液の中の老廃物を取り除く事が必要となります。患者さんの状態で変わりますが、週に1回透析や週に3回と状態により回数が増えてきます。同時に毎日1回から2回のインスリンを打たないといけません。

糖尿病の薬

糖尿病は、血液中の糖の濃度が高くなる病気で、高血糖状態が長く続くと、腎臓の機能低下、末梢神経障害、糖尿病性網膜症などさまざまな合併症を引き起こします。通常、腸から吸収された糖は、血液とともに全身に運ばれ、各器官や筋肉などの細胞に取り込まれ、エネルギーとして利用されます。

糖を血管から細胞に取り込む働きをするインスリンというホルモンの分泌が少なくなったり、働きが悪くなると、十分に細胞内に糖が取り込まれなくなり、細胞がエネルギー不足になり、臓器の働きが悪くなります。糖尿病の治療は、血糖値をコントロールして、合併症を防ぐことが目標になります。

糖尿病にはインスリンがほとんど作られない1型糖尿病と肥満や運動不足などでインスリンの分泌のタイミングが悪くなったり、インスリンの作用が出にくくなる2型糖尿病があります。1型糖尿病では、インスリン注射が必須となります。2型糖尿病の治療の基本は、食事療法と運動療法です。

食事療法や運動療法だけでは、血糖のコントロールが悪い場合に薬物療法が追加されます。糖尿病の薬には、近年、新しい作用の薬も追加され、多くの種類があります。

注射薬としては、

  • インスリン注射薬
  • GLPー1(グルカゴン様ペプチドー1)受容体作動薬
  • 経口血糖降下薬

があります。GLPー1受容体作動薬はインスリンの分泌を促すインクレチンというホルモンの注射薬です。経口血糖降下薬を、さらにそれぞれの作用の仕方で分類してご紹介します。


・インスリンの分泌を良くする薬

スルホニル尿素薬(SU薬)

膵臓のβ細胞を刺激してインスリンの分泌を促します。

速攻型インスリン分泌促進薬

作用はSU薬と同じで、膵臓のβ細胞を刺激してインスリンの分泌を促します。SU薬よりより速やかに作用して、作用時間は短く、食後の高血糖を抑えるタイプです。

DPPー4阻害薬

血糖が上昇したときのみインスリンの分泌を促すインクレチンの分解を妨げて、インスリン分泌効果を高め、血糖値を下げます。


・インスリンの効きを良くする薬

ビグアナイド薬

主な作用は肝臓で糖が過剰に作られるのを抑えて、血糖値を下げます。また、血糖値を上昇させる作用のあるグルカゴンというホルモンの分泌を抑える作用もあります。

チアゾリジン薬

主な作用は、脂肪組織に働き、インスリンの効きを悪くする物質を分泌する肥大化した脂肪組織の分化を促し正常な小型の脂肪組織にして、インスリンの効きを良くし、血糖値を下げます。


・糖の吸収を抑える薬

αグルコシダーゼ阻害薬

糖は単糖類に分解された後、腸管から吸収されます。二糖類を単糖類に分解するαグルコシダーゼという酵素の働きを阻害することで、糖の吸収を遅らせ、食後の急激な血糖の上昇を抑えます。


・糖の排泄を促す薬

SGLT2阻害薬

腎臓での細胞への糖の取り込みに関わるSGLT2というタンパクの働きを妨げ、糖の排泄を促し血糖を下げます。

さらに、作用のタイプが異なる薬を組み合わせた配合薬もあります。薬は、体の状態、血糖値の状況などによって選択されます。1種類の場合もありますし、いくつか組み合わせて処方される場合もあります。

糖尿病薬の使用の際は、特に低血糖の副作用に注意しましょう。薬のタイプによっては、単独では低血糖を起こしにくい種類もありますが、他の糖尿病薬との併用により低血糖を起こす場合があります。

糖尿病下の食事

食事の内容や日常生活の中で、誰でもなる可能性のある病気の1つが糖尿病です。健康な人の場合には、カラダが自然と血糖をコントロールすることができます。ですが糖尿病の場合には、血糖がコントロールできずに高くなりすぎたり血糖が不足してしまったりします。

糖尿病になりそのままにしておくと、目が見えなくなったり腎臓や神経などが悪くなったりします。血糖は、カラダの中で作られるほかにも食事でも取り込みます。と言うことは、カラダの中で余分な糖分が多すぎてしまうことになります。そうならないためには、食事療法が大切となります。

食事は、肉や魚・野菜などタンパク質や血糖値を上げにくいモノを中心に摂取するといいです。また、味付けで濃いめにしてしまいますが、味が濃い場合には塩分の摂り過ぎになるのでそれも血糖値を上げてしまう原因になります。

また、主食であるご飯やパンなど炭水化物の多いモノも血糖値を上げやすいので食べないという人もいるかもしれませんが、炭水化物も人のカラダには必要な栄養素です。なので、少量は食べた方がいいです。

栄養バランスを考えた食事にしなくてはいけません。できれば、味付けをしなくてもいいくらいです。味が欲しい場合には、薄味にしましょう。

糖尿病の予防

糖尿病の予防ですが、糖尿病は、一度発症したらずっと付き合っていく病気です。しかし発症する前に予防する事は出来ます。

食事

人間が生きていくために必要なエネルギーの摂取で糖尿病の予防に効果的なのが食事です。食事を1日3食腹八分目にすることです。

食事の不規則や偏った食事を避ける必要があります。肉類だけを食べたり、自動販売機でジュースや油ものを食べたりすると、食事バランスを損ない糖尿病以外の病気も出てきます。

糖尿病の予防に食事というと、大変で作るのに手間がかかると思って、結局コンビニ弁当・出来合い物のおかずになってしまいます。これが1日であれば問題はありませんが、1日1週間1ヶ月と続くとバランスは崩れて、糖尿病まっしぐらです。

果物を摂っていれば大丈夫と思われますが、これが一番の曲者です、量が少しなら糖尿病にならないというのは、間違いです。糖質の少ない物や量をコントロールして食べてください。


糖尿病予防に効果が見られる食材

  • 山芋
  • ジャガイモ
  • かぼちゃ
  • しいたけ
  • 昆布
  • いちご など

これらの食材を食べて生活されている方が、お坊さんです。今は、肉も食べられておられますが、毎日じゃなくバランスで食べておられてます。

運動

食事療法と一緒に行うのが、運動です。一番良いのが有酸素運動が効果が出やすいです。有酸素運動には、水泳・エアロビックス・体操・速足ウォーキング・サイクリングがあります。

急激に行わず徐々に、距離・時間を増やしながら、自分の体調にあった運動をしてください。運動するタイミングで一番効果的なのは、食後30分~1時間の間で血糖値が上昇しているピーク時に運動によって消費させることです。

ちなみに、ブドウ糖が消費させる時間が15分はかかりますので、15分以上運動を行ってください。

※この記事は、医師・看護師の資格を保有している方によって執筆されました。

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