人工甘味料が普及したからうつ病が増えた? うつ病が増加傾向にある理由とは

  • 作成日:2017.03.24
  • 更新日:2017.03.23
メンタル

うつ病患者は年々増加傾向にあります。その原因として一部で噂されているのは、人工甘味料の普及です。人工甘味料とうつ病の増加には関連があるのでしょうか。専門家の回答です。

30代男性からの相談:「うつが増えてきたことと人工甘味料が普及したことは関係がある?」

先日、ネットで「うつ病患者が増加傾向にある」という記事を見ました。また、その記事へのコメントでは、うつ病患者が増えた時期と人工甘味料が普及し始めた時期が一致するという意見がありました。
私としては、うつ病の要因は画一的なものではないと考えていますが、人工甘味料とうつ病の関連についての研究などはあるのでしょうか? もしあるのであれば、どのようなメカニズムで人工甘味料でうつ病が引き起こされてしまうのでしょうか。

人工甘味料とうつ病には関連性があるという研究論文の存在

人工甘味料とうつ病の関連性に言及した論文があるといいます。その内容はどのようなものなのでしょうか。

2013年にアメリカで発表された研究論文に、人工甘味料とうつ病との関連性が書かれています。その論文によりますと、50~70歳の中高年の方約26万人の人工甘味料を使った清涼飲料水の消費とうつ病の発生を調査したところ毎日4杯または4缶以上、人工甘味料入りの清涼飲料水を飲んでいた人は飲んでいない人に比べて、うつ病の発症のリスクが30%と高かったということです。(American Academy of Neurologyより)(医師)
メカニズムは、人工甘味料の1つであるアスパルテームが体内に吸収され、代謝されてできた物質がセロトニンやドーパミンといった感情や行動に関与している神経伝達物質の賛成を邪魔するために、セロトニンやドーパミンの産生不足が起こり、うつ病が引き起こされているのではないかといわれています。(医師)
ただ、この研究発表は、疫学調査(一般の方々の健康状態を何年も追跡調査する調査方法)を元にした研究で、うつと人工甘味料の関連性が示唆されただけで、メカニズムについては、詳細な研究はなされておらず、人工甘味料がうつ発症に関係している明確なメカニズムは現段階では、分かっていません。(医師)

相関関係があるということは、因果関係にあるということではない

人工甘味料とうつ病には相関する点があるという論文はありました。しかし、それが、「人工甘味料がうつ病を引き起こす」という結論に結びつくには、論拠が足りません。専門家の指摘です。

うつ病には、さまざまな原因と誘因が重なり合って発症するといわれています。強いストレスもその1つですが、その他にもその人の気質、神経伝達物質の不足や不具合、他の内科的な病気、お薬の影響など、様々なことが引き金になってうつ病を発症します。つまり、うつ病の原因は、1つではなく、もちろん人工甘味料が影響しているという科学的根拠はありません。(心理カウンセラー)
ネットでは、確かに人工甘味料についての記事はありますが、科学的根拠があるとまではいえるものではありません。人工甘味料の代謝物質がセロトニンに悪影響を及ぼす可能性があるという文章を見つけたとしても、論文までたどりつけませんでしたし、そもそもセロトニンの低下が原因でうつ病が発症するとは断定されておらず、すべて可能性があるということになります。(心理カウンセラー)
ネズミレベルの研究で、人口甘味料とセロトニンに関連があるデータがあったとしても、人にも出るとは限りません。人工甘味料を否定するために、いろいろなリスクを考えただけのことかもしれません。(心理カウンセラー)
今はストレス社会ですし、人工甘味料が普及したのも現在です。人間の生活環境は、戦後で大きく変わり、その変化はさらに急速です。たまたまうつ病と人工甘味料の伸びを比較してみたら同じ上昇率だったかも知れませんが、これにパソコン、SNSなどを比較しても一致するような気がします。関連性は全くないとは言い切れませんが、医療者の中での常識ではないことだけお伝えしたいと思います。(心理カウンセラー)

物事にはあらゆる原因が考えられます。人工甘味料とうつ病の関連性は、その膨大な原因のうちのたった1つの可能性にすぎません。人は、簡単な答えを求めがちです。相関関係にあることで因果関係もあると誤った理解をしてしまうのです。

また、今回紹介した論文でも、まず初めにあるのは「人工甘味料がうつ病を引き起こすという仮説」です。仮説なしにこうした検証は行われることはないでしょう。なぜこのような仮説を立てるに至ったのかといういきさつこそ、しっかりと見るべき点ではないでしょうか。

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