健康

2017/01/20

じっとりと股間が濡れる不快な朝…大人でも起こる夜尿症

じっとりと股間が濡れる不快な朝…大人でも起こる夜尿症

大人なのにおねしょしてしまった…! そう気づくのはとてもショックなこと。おねしょは子どもだけだと思っていたのに、大人にも起こることがあるのです。何度もおねしょが続く場合は夜尿症という病気です。

夜尿症とは? 症状は?

夜尿症は寝ている間に排尿してしまう症状ですが、同じような状態のおねしょとは違います。夜尿症とは、5~6歳ごろになってもなお寝ている間に排尿してしまう状態が継続的に続くことです。遺尿症とも呼ばれており、夜尿症にかかっている大人は約0.5%ほどだというデータもあります。

寝ている間に無意識的に排尿してしまうことを夜尿といいますが、通常は身体が発達したりホルモンの分泌によって年齢と共に自然に治まっていきます。症状の初期段階では、週に1回以上夜尿が起こります。症状が進行すると、夜寝ているときに尿失禁を繰り返してしまうようになります。

夜尿症の原因

・抗利尿ホルモンの乱れ

抗利尿ホルモンとは、利尿を妨げる働きを持つホルモンです。通常、日中は少なく、夜間に多く分泌されています。利尿を妨げるホルモンなので、分泌が少ない時には尿が多く出るようになります。

抗利尿ホルモンの分泌に異常が起こることで、余計な水分を摂取していないのに夜間の尿量が多くなってしまうのです。普通は加齢とともに、抗利尿ホルモンが分泌されるペースは整っていきます。しかし、夜尿症の場合は夜間の抗利尿ホルモンの分泌量が少ないために、尿量が多くなり、夜尿を引き起こしやすくなってしまうのです。

・心理的なストレス

半年から1年以上の期間、夜尿が治まっていたのに突然再発症するケースは、心理的なストレスが原因になっている場合があります。下垂体のすぐ上にある視床下部は、感情や情緒を調節している場所で、自律神経と深い関わりがあります。

ストレスによって影響を受けて自律神経が乱れてしまうと、抗利尿ホルモンの分泌が少なくなってしまいます。抗利尿ホルモンが減少することで尿量が増えてしまうのです。加えて、ストレスが膀胱を収縮させ、尿を溜めておく許容量が少なくなってしまうといわれています。

・膀胱や腎臓の器質的な異常

膀胱が小さかったり、変形していたり、生まれつき腎臓に器質的な異常があったりすると、夜尿症の原因になることがあります。昼間に、自分の意志とは関係なく尿を漏らしてしまう人は、夜尿だけの人と比べると、膀胱や腎臓の器質的な異常が多いとされています。

夜尿症の改善法

・就寝時間を決めて夜更かしをしない

尿を溜めたり排出したりする機能を管理しているのは自律神経です。就寝時間を決めて夜更かしをしないようにし、生活リズムを整えることで、自律神経を整えることに繋がります。

・入浴時に排尿しない

入浴時に尿意があったときに、トイレに行くのは面倒だからと洗い場で排尿している人は、トイレで排尿するように習慣づけましょう。布団で寝ている時のぬくもりとお風呂の温かさが似ているため、温かいお風呂場で排尿する習慣があると、排尿を引き起こす原因になる場合もあります。

・お酒は適量にする

泥酔するほどお酒を飲みすぎてしまうと、夜寝ているときに尿意に気づきにくくなってしまいます。お酒を飲むのであれば、適量を心掛けましょう。

・ストレスを溜めないようにする

ストレスは夜尿症を引き起こすきっかけになってしまいます。日頃から、ストレスを解消したり、十分な休息をとったりして、ストレスを溜めないようにしましょう。夜尿症に悩んでいること自体がストレスになっている可能性もありますので、悩んでいる場合は専門医を訪ねることで安心できるかもしれません。

夜尿症の治療法

夜尿症を改善するには、適切な治療を受けることが必要です。「大人になっておねしょしている」などと恥ずかしく感じたり、そもそも重大な問題だと感じずに自然に治るのを待っていると、なかなか改善しないこともあります。一人で悩まずに、まずは泌尿器科や夜尿症専門の夜尿外来を受診するといいかもしれません。

夜尿症を治療するためには以下の方法が挙げられます。

・薬物療法

抗利尿ホルモンである「バソプレシン」を抑える働きのあるデスモプレシン酢酸塩を用います。ただし、低ナトリウム血症や腎臓病がある場合は使用できない場合があります。この方法では、夜尿症を根本的に治療できるわけではありませんが継続することで尿量が自然と減少し、薬を必要としなくなることもあるようです。

・夜尿アラーム療法

尿で濡れた時にアラーム音とバイブレーションが働く装置を身につけて寝る方法です。排尿したタイミングで目覚めさせることができます。この装置をつけることで心理的な効果が働き、膀胱が尿を保持する力が高まると考えられています。

また、夜間の尿生成が減少し、薬物療法と比較して夜尿症が再発する確率も抑えられるともいわれており、夜尿症治療の第一選択とする考えもあるようです。

まとめ

大人になって何度も夜尿が起こるのは夜尿症です。自律神経が乱れ、体内のバランスが崩れることでも起こりますが、症状の原因に何らかの病気が隠れていることも考えられます。夜尿に気づくのはとても大きなショックです。誰にも相談できずに悩みを抱え精神的な負荷を感じてしまうかもしれませんので、早めに対策しましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加