健康

2016/11/17

タバコを吸う人は要注意! 肺気腫は知らないうちに進行する!

タバコを吸う人は要注意! 肺気腫は知らないうちに進行する!

肺気腫は、肺胞という肺の中にある仕切りの役割を果たす壁が何らかの原因によって破壊されてしまい、肺胞同士がくっついて融合する事で肺がスカスカになり発症する病気です。

肺気腫は進行すると正常な肺胞の数が減る事により呼吸が困難になってしまったり、酸素と二酸化炭素を肺の中で正常に交換する事が出来なくなったりして、呼吸不全に陥ってしまう事もあります。

息切れや呼吸困難が代表的な症状

肺気腫の主な症状としては、息切れがしたり呼吸が困難になるなどが代表的です。
症状を自覚する場面としては、日常生活の中で少し早歩きをしたり、坂道や階段をのった時にゼエゼエ、ハアハアと息切れがしたり、風邪をひいている時に異常に呼吸が苦しくなることで自覚する場合が多いです。

肺気腫の症状には咳や痰などが現れます。
ただし、咳や痰が肺気腫の症状であるのかどうかというのが判断し難いため、発見が遅れる事も少なくありません。
肺気腫で現れる咳の症状は感染症を伴っている場合があります。

これらの咳や痰の症状は急性憎悪と呼ばれる症状の悪化にともなって発症する事がほとんどです。

肺気腫の症状全般について言える事は、不可逆性と言って症状が進行したら元の状態には戻らない、つまり症状は徐々に悪化していく、という事が判明しています。
見落としがちな症状も多く、気がついた時にはかなり肺気腫の症状が進行してしまっている事もあります。

慢性気管支炎、肺気腫の総称であるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)では、肺気腫による息切れが出現した後の5年後の生存率はおよそ70%、10年後の生存率はおよそ40%とされており、その中でも特に喫煙継続者と高齢者は経過が悪くなります。

肺気腫による慢性閉塞性肺疾患を発症した場合には、後年になって肺がんを合併して発病しやすい事が明らかになっています。

肺気腫の原因はまだ解明されていない!

肺気腫を発病する直接の原因についてはまだ解っていない部分が多く、はっきりとは解明されていない現状があります。

ただ、肺気腫は閉塞性の肺疾患の一種であり、閉塞性の肺疾患を発病する患者の90%がタバコを吸う喫煙者である事や、有害な粉塵を長年にわたって吸入する仕事に就いている人などが肺や気管支が弱ってきた事によって肺気腫を発病するとされています。

特に喫煙者については肺気腫にかかる確率が、毎日吸うタバコの本数や喫煙年数に比例して高くなる事が明らかになっており、肺がんとともに肺気腫は喫煙習慣が害となって発病する代表的な疾病の一つでもあります。

肺気腫になりやすい人は40~50歳代の男性

肺気腫は主に男性がなりやすい病気です。
年齢は40歳代から50歳代の年齢層がもっとも肺気腫を発症しやすく、次いで60歳代から70歳代にかけて発症する人が多いです。

肺気腫ははっきりとした直接の発症原因は明らかになっていないものの、患者のほとんどが喫煙習慣がある事が判明しており、喫煙者は肺気腫になりやすいという事が考えられます。

工場などで働く労働者で有害な粉塵を長年にわたって吸引し続けているケースでも肺気腫を発病する人が多い事わかっています。

肺気腫は複数の検査がある

肺気腫を検査する際には、胸部のX線や胸部のCT画像を撮り、肺がどれだけ膨張しているかどうかを確認します。
呼吸機能検査では気管支がどれだけ開いてしまっているかを1秒間あたりに吐き出される息の量を計測する事で肺気腫を診断します。

さらに、肺の中で正常に酸素と二酸化炭素の交換が出来ているかを確かめる為に、動脈血から血液を採取して検査を行う場合もあります。

これらの検査や診断で肺気腫が確定されない場合には、肺組織そのものを採取して顕微鏡を用いて生検を行う事で肺気腫を最終的に確定診断する場合もあります。

現状では肺気腫の治療法は確立していない

肺気腫は確定した原因が判明していない病気であるため、確固とした治療法が存在していないのが現状です。
しかし、肺気腫患者の多くが喫煙者である事が判明しているため、喫煙を止める禁煙行為は肺気腫を治すための大原則としての治療法となります。

肺気腫の咳や痰などの症状を治療する場合には、気管支を拡張する作用のある気管支拡張薬を用いて改善を図る事もあります。

対処療法が基本となる肺気腫では症状が悪化する急性憎悪が発現した場合には、自宅にいる時や外出時にも常に酸素吸入器具を利用する酸素吸入で治療を行います。
酸素吸入をする事で肺気腫の症状が悪化してしまった患者の行動範囲の拡大を目指します。

さらに、肺気腫は外科手術により治療するケースもあり、肺気腫の病変が肺の広範囲に及んでしまっている場合には気腫化した肺の一部を手術によって切除する事で肺の容量そのものを縮小させ、横隔膜を始めとした呼吸筋に関係する運動機能を回復させる場合もあります。

肺気腫の予防はタバコを吸わないこと

原因がはっきりと判明していない肺気腫ですが、喫煙行為が深く関わっている可能性があること事から、禁煙することで肺気腫になるリスクを減らす事が出来るでしょう。

肺気腫は副流煙が原因でも発症する危険性があるため、出来るだけタバコの煙を吸わないようにする事も予防につながります。

タバコによって肺のDNAが損傷し、アポトーシスが正常に行われないために肺がんやCOPDになる確率が高い事は、解明されました。
しかし、最近の研究結果のために論文が少ないようです。

(監修:看護師)
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