健康

2016/10/05

トゲや砂粒が血管に入って死んでしまうというのは本当か?

トゲや砂粒が血管に入って死んでしまうというのは本当か?

傷口にトゲや砂が入り込み、それが心臓に達すると死んでしまう…。今回の相談者さんはそのような不安を抱えています。異物が血管に侵入して、それがもとで死に至ってしまうことなどあるのでしょうか。専門家の見解を伺いました。

20代男性からの相談:「血管に入った異物が心臓に達して死んでしまうことはありますか?」

なにかの破片が血管に入ると心臓に到達して死ぬというのは本当でしょうか。以前転んだ時に擦りむいてしまったのですが、そのときに傷口には砂がたくさんついていました。私は砂が血管に入って心臓に到達してしまったら死ぬんじゃないかという不安に襲われました。よくガラスの破片やトゲが血管に入りそのまま死んでしまうという話を聞いた事があるのですが、こういったことは実際にあるのでしょうか。今の所死んではいないのですが、今後が不安なため教えて欲しいです。

血管に異物が入り込んで死亡することはある

血管に異物が入り、死に至るというケースはあります。しかし、その異物が心臓にまで達するということはほぼないようです。そもそも、血管や血液は異物が侵入しづらい構造になっているようです。

血管に異物が入って死ぬことはありえます。(看護師) 血管内に異物が入り死亡する事があるかとの事ですが、異物により死亡する事は有ります。(医師) 中心の血管に向かうものはさらに太くなり砂が入る直径まで太くなりますが、出血時の勢い、血液の粘稠性(ねんちゅうせい:粘り気があって密度が濃いということ)でほぼ入らないでしょう。また、ガラスの破片や釘が入るほどの怪我をされた時点で、とても大きな血管を損傷されたということになりますので、異物が血管に入ることによるものではなく大量出血による死だと考えられます。(看護師)

血管に侵入した異物は途中で止まる

人間の血管は異物が混入するほど太くはないといいます。たとえ、異物が混入したとしても、それが体中をめぐるということは考えられないそうです。

しかし、私たちが普段転んだりして出血している血管は抹消血管がほとんどです。砂の大きさは約0.06mmで抹消血管の太さは約0.005mmとなっています。このことからも、砂が血管の中に入る事はほぼありえません。(看護師) 異物にもいろいろとあります。結晶やガラス破片・注射針などが血管に混入すると血管内の壁に当たり傷をつけて出血破裂を起こし出血性ショックが起こり死亡する事や結晶や細かい粒子物は、太い血管内にで詰まる事は少なく枝分かれした細い血管に詰まる事は有ります。(医師) もし異物が血管内に混入した場合は心臓まで達しますが、大きな血管を損傷することはないと思われます。心臓の血管を損傷するほどの異物であれば抹消血管の方が脆いので、そちらで詰まるか血管が損傷されると思われます。(看護師) 詰まっているかの検査方法としては、MRIや血管造影検査などで調べることは出来ます。(医師)

血管には血液の迂回路がある

異物が血管を詰まらせてしまうケースでも、血管には血流が保たれる構造を持っているとのことです。また、傷口に砂が混入していたとしても、治療の段階でそれらは除かれるといいます。

抹消血管で詰まった場合や損傷された場合でも、側副路がありますので血流は障害されません。また、詰まったものは、白血球が溶かす構造があります。白血球でも溶かせない場合は、細胞が取り込み肉芽腫となり体に無害のものへと変化します。(看護師) 転んで傷口に砂が混入したとのことですが、傷口が深く縫合されたのかにより変わります。病院で治療されたのかは不明ですが、病院の治療では傷口を洗浄して治療します。深い傷の場合はレントゲンで異物の確認を行い砂の混入が無いことを確認してから治療しています。(医師)

心臓には異物をシャットアウトする機能がある

仮に砂のような粒子が心臓に到達しようとしていたとしても、心臓にはそれを防ぐ機能が備わっています。それが心臓の弁です。

ご質問の心臓に異物が混入した時に心臓の血液を送る時必要な弁があります。心臓内の血液を送り出すときに逆流を防ぐためのものです。その部分が異物により破壊して弁が機能しなくなり血液が送れなくなると心停止を起こします。(医師)

砂が傷口に入ってしまったとしても、それが原因で死に至るということは考えにくいというのが、専門家の見解です。長年の不安も解消することができれば、精神的なストレスも和らいでいくことでしょう。人体の構造は相談者さんが考えている以上に異物の侵入を阻むものになっているようです。

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