健康

2016/06/29

“沈黙の臓器”肝臓…血液検査で何がわかる?

“沈黙の臓器”肝臓…血液検査で何がわかる?

肝臓は悪化しても自覚症状がなく、”沈黙の臓器”ともいわれます。できれば事前に状態を把握したいですが、健診などの血液検査で状態を知ることはできるのでしょうか。

40代男性からの相談:「血液検査と肝臓の状態について」

会社の先輩が毎回、血液検査のデータを見ながら肝臓の状態を分析していますが、一回の検査でどこまでわかるのでしょうか。上限値と下限値に引っかかると精査や診察、治療になりますが、その値はどこまで精密なのでしょうか。仕事柄、お酒を飲む機会が多く、血液検査に引っかからないようにしたいです。毎日の生活の中で気をつけるべきこと、取り入れるべきものがあれば教えてください。(40代・男性)

特に注目すべきはASTとALT。高い数値は危険信号

肝臓の状態を知るために必要な項目はいくつかありますが、特に重要なのはASTとALTです。数値が高い場合は要注意です。

血液検査は、身体の状態を知るための重要な指標です。特に「沈黙の臓器」といわれる肝臓は自覚症状が現れにくく、指標は大切です。具体的にはγ-GTP、AST、ALT、アルブミン、血小板、肝炎ウィルス数値などを見ます。中でも重要なのは、AST、ALTです。肝臓の組織が破壊されて漏れ出すと高い数値が出て、何らかの原因で肝臓に障害が起きていることを示しています。γ-GTPのみ高い場合はアルコール性の肝機能障害が疑われます。(看護師)
肝機能の検査では主にALT、AST、γ‐GPTの検査値を見ます。ALT、ASTは肝臓の細胞が壊れた時に出る酵素で、この値が高いのは、肝臓の機能が低下し、細胞が壊れていることを表し、ALT値が高い場合は肝炎、AST値が高い場合は肝癌や肝硬変を疑います。γ‐GPT値はアルコール性の肝障害や胆汁の流れが悪くなった時に上昇します。(医師)
肝臓は再生能力に優れた臓器なので、正常値を逸脱していても正常に回復する場合もあり、反対に正常値内でも病気が隠れている場合もあります。血液データのみで全ての診断はできません。数値が高い場合は病気を疑い、精密検査へ進み、診断へとつなげます。(看護師)
肝機能は、疲れなどからも一時的に低下する場合があります。高値が出たら必ず再検査し、再検査でも肝機能の低下が認められれば治療が必要です。(医師)

健康的な食生活と適度な運動を。ストレスも肝臓の負担に

肝臓の負担を減らすには食生活の見直しが効果的です。適度な運動を心がけ、ストレスを溜めこまないようにしましょう。

肝臓を守るには規則正しい食事、暴飲暴食や脂肪の多い食事を避ける、良質なたんぱく質を摂る(肉よりも魚)、過度な飲酒や喫煙をしないようにしましょう。適度な運動で肥満を予防し、なるべくストレスを溜め込まないなど、日常生活で肝臓に負担をかけない習慣も意識しましょう。(看護師)
肝機能を正常に保つには、アルコールは控え、疲れやストレスを溜めないこと、脂肪分を含むものを控え、良質のタンパク質を摂り、バランスの摂れた食事を心がけましょう。(医師)
肝臓は沈黙の臓器といわれ、自覚症状がないまま疾患が進行することが多く、自覚症状が現れた時には手遅れということもあります。検診などで早期に発見することが大切です。(医師)

血液検査の結果から、肝臓の状態を詳しく知ることができるようです。検査結果を参考に生活習慣も見直しましょう。基本は健康的な食生活と適度な運動です。ストレスもためないようにしましょう。

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