健康

2016/01/28

B型肝炎だが仕事で飲酒が避けられない…リスクは?

B型肝炎だが仕事で飲酒が避けられない…リスクは?

アルコールが肝臓に直接、影響することは広く知られているものの、B型肝炎の人がやむを得ない状況で飲酒することもあるかもしれません。同じキャリアの人が飲酒中に吐血したと聞いた男性からの相談が寄せられました。飲酒によってどのようなリスクが考えられるのでしょうか。

30代男性からの相談:「B型肝炎キャリアの飲酒によるリスクとは?」

母子感染によるB型肝炎キャリアです。飲酒は可能な限り避けるようにしていますが、仕事上、避けられない付き合いもあります。肝炎キャリアが飲酒を控えるのは、肝臓の状態を悪くしないようにするためだと理解しています。以前、同じB型肝炎キャリアの人が飲酒中に血を吐いて倒れたと聞いたことがあります。そこで質問ですが、B型肝炎キャリアの飲酒リスクには、どのようなものがあるのでしょうか?(30代・男性)

考えられる飲酒のリスク

肝機能が弱いB型肝炎キャリアの方は、アルコールの毒素が肝臓に負担をかけ、無自覚のまま疾患を患うこともあるので注意が必要です。

肝炎ウイルスキャリアの方は、食事に気をつけ、できるだけ飲酒しないことが大切です。少しの量でも肝機能を悪くしますので、極力、飲酒は控えてストレスをためないことが大切です。(看護師)
一般的に飲酒をすると肝臓の解毒作用が働き、不要なアルコールは体外に排出されます。しかし肝炎ウイルスキャリアの方はアルコールを解毒することができず、たまった毒素が肝細胞を破壊して肝炎や肝硬変を起こし、肝がんに至る場合もあります。仕事上、避けられない場合は、ノンアルコールや薄めの水割りなどを自分のペースで少しずつ飲むようにしてください。(看護師)
B型肝炎キャリアとは血液検査や自覚症状で異常がないものの、B型肝炎ウイルスが身体の中に残っている状態です。C型肝炎ウイルスは発症すると肝炎、肝硬変、肝癌(がん)と順番に病状が進むことが多いのですが、B型肝炎ウイルスは突然、肝癌になることもあります。症状がなくても定期的な検査を受けましょう。(医師)
B型肝炎キャリアの人は体内のウイルスを免疫力で抑えて活動しないようにしていますが、その免疫が低下すると、肝炎を発症してしまいます。その他の病気で免疫抑制剤や抗がん剤などを使用すると、同様に免疫のバランスが崩れて肝炎を発症します。(医師)

飲酒と吐血との関係

キャリアの方が吐血したのは、飲酒が直接関係したというよりも、何らかの疾患を持っていた可能性があります。

肝炎の方がアルコールを摂取すると肝臓の負担が大きく、次第に予備力がなくなり肝硬変になり、肝硬変になると門脈圧亢進(もんみゃくあつこうしん)と呼ばれる状態になります。門脈圧が亢進すると肝臓を介さずに通る血管が形成されます。食道静脈瘤と呼ばれるもので、知人の方が吐血をしたのは、この食道静脈瘤が破裂したことだったのではないでしょうか。(看護師)
B型肝炎キャリアの方の飲酒中の吐血は、肝硬変の可能性もありますが、そうでなければキャリアは無関係でしょう。ただし、飲酒は肝炎の引き金になることは意識しておいたほうがよいと思います。肝炎を発症した場合、肝臓を守る薬やウイルスを抑制する内服薬が必要になり、一生服薬を続けるのが基本です。(医師)

B型肝炎キャリアの飲酒と吐血は、直接結びつくものではないようですが、飲酒は控えるに越したことはありません。肝疾患を患わないためにも、定期健診を受けるようにしてください。

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