健康

2015/10/27

肝臓異常は寄生虫?海外渡航から1カ月、病院に行くべき?

肝臓異常は寄生虫?海外渡航から1カ月、病院に行くべき?

肝臓異常には、思いがけない原因があることも。今回の相談者は20代の男性。肝臓の検査のときに「海外渡航の経験があれば寄生虫が原因かもしれない」といわれました。聞き慣れない肝臓の寄生虫とは、いったいどんなものなのでしょう。

20代男性からの相談:「肝臓に寄生虫?疲れやすくなったのはそのせいか」

健康診断で肝臓の数値に異常があり、再検査しました。その際、最近の海外渡航歴を聞かれ、1カ月ほどカンボジアに行ったことを話すと、寄生虫かもしれないといわれました。結局、異常はなかったのですが、それ以降、疲れやすくなった気がします。肝臓の寄生虫について聞いたことがなかったので心配です。もう一度、病院に行くべきでしょうか。(20代・男性)

寄生虫は様々。自覚症状が出た頃には手遅れになることも

耳慣れない肝臓の寄生虫ですが、中には死に至るものもあるようです。

検査項目、検査値が不明ですが、寄生虫による肝機能低下でしょうか。肝臓に寄生するエキノコッカスという寄生虫は、キツネや犬の糞に虫卵が含まれ、これに汚染された食品や水を摂取すると感染します。数年は自覚症状がありませんが、その間、肝臓などの臓器を食べて生き続けるため、自覚症状が現れたときには肝臓がほとんど機能していない場合があり、死に至ることもあります。(看護師)
寄生虫が原因で肝機能障害を起こすものに日本住血吸虫症、肝吸虫症、肝庖虫症などもあります。(看護師)
カンボジア旅行と関連づけられる肝機能障害をきたす疾患は、マラリア、デング熱、肝吸虫症、A/B/C/E型/EBウイルスなどのウイルス肝炎などです。(医師)
寄生虫を疑われたのは肝吸虫症でしょう。肝吸虫症は潜伏期間が年単位になることもあり、下痢など他の症状の有無で判断し、疑いがあれば検査を行います。検診や旅行の時期、カンボジアでの行動などで渡航との関係は判断可能と思われます。(医師)
再検査で異常がなければ経過観察が妥当ですが、必ず年1回以上健康診断を受け、異常があれば精密検査を受けましょう。(医師)

肝臓の原因は判断が困難。疲労で機能が低下することも

肝臓は原因の判断が難しいようです。疲れからも機能が低下することがあります。

肝機能の検査は疲れや睡眠不足、アルコールや前日の食べ物などで一時的に機能が低下し、検査値に異常が出る場合があります。渡航歴は参考に尋ねたのでしょう。(看護師)
肝機能が低下すると疲れやすくなります。食べ物は脂分を控え、高タンパク質、消化のよいものを摂り、疲れたら休むようにしましょう。(看護師)
肝臓の数字が軽度上がっている程度だと、原因検索は非常に困難です。本人も気づかないような風邪のウイルスでも肝臓の数字は上がることもあり、風邪薬でも上がります。そのためAST(GOT)・ALT(GPT)がいずれも80未満程度の上昇なら、肝臓の病気の可能性は低く、経過観察になることもあります。(医師)
疲れやすさとの関連は肝臓の血液検査を受け、結果が基準値内なら無関係と思われます。(医師)
再検査の指示がなければ心配ないと思いますが、気になるなら再度検査して、医師に説明してもらいましょう。(看護師)

肝臓の異常の原因が寄生虫であることもありますが、肝機能の検査は生活習慣の影響を受けやすく、判断が難しいこともあるようです。不安なら医師に相談してみましょう。

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